東京商工リサーチは6月30日、「新型コロナウイルス」関連破たん状況(6月30日17時現在)を発表した。それによると、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)は全国で294件(倒産219件、弁護士一任・準備中75件)に上ることがわかった。

ホワイト・ベアファミリー民事再生、今年最大の負債額

  • 都道府県別破たん状況 6月30日17時現在(出典:東京商工リサーチWebサイト)

新型コロナ関連の経営破たんは、2月2件、3月23件から、4月は84件に急増し、5月も83件発生。6月の累計は103件に達し、月別最多を更新した。

6月は30日に「しろくまツアー」で知られる旅行業のホワイト・ベアーファミリー(大阪府)と関連会社1社が民事再生法の適用を申請。2社の負債総額は今年最大の約351億円に上り、新型コロナ関連破たんとしても最大、平成以降に破たんした旅行業としても最大となった。

都道府県別では、和歌山県、鳥取県、高知県の3県を除く44都道府県で発生。このうち、最も多いのは東京都の67件(倒産56件、準備中11件)で、以下、大阪府27件(同20件、同7件)、北海道20件(同19件、同1件)、静岡県と兵庫県が各14件、愛知県13件と続き、6都道府県で10件以上発生している。

業種別では、休業要請や来店客の減少で損害が発生した飲食業が46件で最多。次いでインバウンド需要消失や旅行・出張の自粛が響いた宿泊業が39件、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が36件と、個人消費関連の業種が上位を占めた。