東京商工リサーチは6月25日、「新型コロナウイルス」関連破たん状況(6月25日17時現在)を発表した。それによると、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)は全国で284件(倒産205件、弁護士一任・準備中79件)に上ることがわかった。
6月の累計92件に
新型コロナ関連の経営破たんは、2月2件、3月23件から、4月は84件に急増し、5月も83件発生。6月は25日に4件の破たんが判明し累計92件となった。月別では最多を更新し、月間100件超えはほぼ確実となった。
都道府県別では、和歌山県、鳥取県、高知県の3県を除く44都道府県で発生。このうち、最も多いのは東京都の66件(倒産54件、準備中12件)で、以下、大阪府25件(同19件、同6件)、北海道17件(同15件、同2件)、静岡県14件、愛知県と兵庫県が各13件と続き、6都道府県で10件以上発生している。
業種別では、休業要請や来店客の減少で損害が発生した飲食業が45件で最多。次いでインバウンド需要消失や旅行・出張の自粛が響いた宿泊業が37件、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が35件と、個人消費関連の業種が上位を占めた。
集計対象外となるが、負債1,000万円未満の小・零細企業・商店の倒産は4件判明。同調査によると、「水面下で、制度融資や支援策などを活用しないまま休業状態に陥ったケースも増加している」という。