Acerは、オンラインイベント「Next@Acer 2020」において、ゲーミングPC「Predator」シリーズの2020年モデルを発表した。新モデルはノートPCが2製品、デスクトップPCが1製品の3製品。ほか、ゲーミングディスプレイとゲーミングチェアの新モデルも発表。いずれの製品も、発表時点では発売時期および価格は未定。日本での発売も未定だ。

Predator Helios 700

  • PredatorシリーズのゲーミングノートPC最上位モデル「Predator Helios 700」2020年モデル

Predator Helios 700は、2019年に発表されたモデルをベースとしてスペックを強化したもの。最大の特徴となるのが、キーボード部分を手前に引き出すことで冷却性能を高める「HyperDrift Keyboard」を採用する点だが、2020年モデルも引き続き搭載している。

HyperDrift Keyboardは、キーボード部分を手前に引き出すことでキーボード後方に大きな吸気口が現れ、内蔵のCPUおよびGPUを冷却するクーラーの性能を向上させる仕組み。同様のハイエンドゲーミングPCでは、キーボードを本体手前に配置することで冷却性能を高めているものが多いが、Predator Helios 700のHyperDrift Keyboardはキーボード手前にパームレストが備わるため、冷却性能と操作性を両立する点が大きな特徴だ。

  • 従来モデル同様に、キーボードを手前に引き出して冷却性能を高める「HyperDrift Keyboard」を採用

  • キーボード後方に大きな開口部ができることで冷却性能が高められる

キーボードは、ゲーミングPCらしくPer-Key RGBイルミネーションに対応。加えて、WASDキーに光学センサーを採用したリニアスイッチ「MagForce Key」を採用したり、カーソルキーに「Racing Key」と呼ばれる独自仕様のキーを採用するといった点も、従来モデルと同様だ。

  • WASDキーにはストローク3mm、3層構造のリニアスイッチ「MagForce Key」を採用

  • カーソルキーには、ストローク3.1mmながら1.5mmでスイッチが反応する「Racing Key」を採用

こういった従来モデル同様の仕様を引き継ぎつつ、CPUはCore i9-10980KまたはCore i7-10875H、ディスクリートGPUはGeForce RTX 2080 SUPERまたはGeForce RTX 2070 SUPERへと強化。メモリはDDR4を最大64GB、内蔵ストレージはNVMe/PCIe SSD×2基を搭載しRAID 0構成に対応。SSDとHDDの同時搭載も可能だ。

CPUやGPUとヒートシンクの間に使われる熱伝導素材として、Acer独自の「PowerGem」を採用。CINEBENCH R20を利用したテストでは、競合製品に比べて優れたスコアが得られるだけでなく、温度は低くなっていることを示し、PowerGemの有効性をアピールした。

  • 熱伝導素材として独自の「PowerGem」を採用

  • PowerGemの採用により、競合製品よりも優れた性能を発揮しつつ、温度は低く抑えられるという

ネットワーク機能は、IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)準拠の無線LAN、Killer Wi-Fi 6 AX1650iと、2.5Gbit Ethernet対応の有線LAN、Killer Ethernet E3100Gを搭載と、こちらもハイエンドモデルらしい贅沢な仕様となっている。本体サイズはW430×D299×H41.7mm、重さは約4.8kg。

08、09

  • ■Predator Helios 700 PH717-72の主な仕様
  • OS:Windows 10 Home 64bit
  • CPU:Core i9-10980HK、Core i7-10875H
  • メモリ容量:DDR4最大64GB
  • ストレージ:PCIe SSD RAID 0最大2TB、HDD最大2TB
  • 光学ドライブ:なし
  • ビデオチップ:GeForce RTX 2080 SUPER、GeForce RTX 2070 SUPER
  • ディスプレイ:17.3型フルHD液晶 IPS液晶(1,920×1,080ドット、リフレッシュレート最大144Hz、300 nits)
  • ワイヤレス:Killer Wi-Fi6 AX1650i
  • 有線LAN:Killer Ethernet E3100G
  • オーディオ:DTS X:Ultra Audio
  • 本体サイズ:W430×D299×H41.7mm
  • 本体重量:4.807kg

Predator Helios 300

Predator Helios 300は、ミドルレンジクラスのゲーミングノートPCだ。こちらもHelios 700同様に従来モデルをベースとしつつ、スペックを強化したものとなっている。

  • ミドルレンジゲーミングノートPC「Predator Helios 300」2020年モデル

強化点はスペック面とディスプレイだ。スペック面は、CPUがCore i7-10750HまたはCore i5-10300Hと、最新の第10世代Intel Coreプロセッサに。GPUは、GeForce RTX 2070 with Max-Q DesignまたはGeForce RTX 2060へとそれぞれ強化されている。

ディスプレイは、従来モデルではリフレッシュレート最大144Hz、応答速度3msの15.6型フルHD IPS液晶だったが、2020年モデルでは新たに、リフレッシュレート最大240Hz、応答速度3msの15.6型フルHD IPS液晶も選べるようになった。より高速駆動の液晶を選択すればゲーム映像を一層スムーズに表示できるため、ゲーマーにとって大きな魅力となるだろう。本体サイズはW363.4×D255×H22.9mm、重さは2.2~2.3kg。

  • 従来モデルをベースとしつつ、CPUやディスクリートGPUを強化し、240Hz駆動のディスプレイも搭載可能となった

  • ■Predator Helios 300 PH315-53の主な仕様
  • OS:Windows 10 Home 64bit
  • CPU:Core i7-10750H、Core i5-10300H
  • メモリ容量:DDR4最大32GB
  • ストレージ:PCIe SSD RAID 0最大2TB、HDD最大2TB
  • 光学ドライブ:なし
  • ビデオチップ:GeForce RTX 2070 with Max-Q Design、GeForce RTX 2060、GeForce GTX 1660Ti、GeForce GTX 1650Ti
  • ディスプレイ:
  •  15.6型フルHD IPS液晶(1,920×1,080ドット、リフレッシュレート最大240Hz、応答速度3ms、300 nits)
  •  15.6型フルHD IPS液晶(1,920×1,080ドット、リフレッシュレート最大144Hz、応答速度3ms、300 nits)
  •  15.6型フルHD IPS液晶(1,920×1,080ドット、300 nits)
  • ワイヤレス:Killer Wi-Fi6 AX1650i
  • 有線LAN:Killer Ethernet E2600
  • オーディオ:DTS X:Ultra Audio
  • 本体サイズ:W363.4×D255×H22.9mm
  • 駆動時間:最大6時間(Mobile Mark 2014)
  • 本体重量:2.2~2.3kg