東京商工リサーチは6月22日、「新型コロナウイルス」関連破たん状況(6月22日17時現在)を発表した。それによると、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)は全国で274件(倒産198件、弁護士一任・準備中76件)に上ることがわかった。

6月の破たん件数、月間100件超えのペース

  • 都道府県別破たん状況 6月22日17時現在(出典:東京商工リサーチWebサイト)

新型コロナ関連の経営破たんは、2月2件、3月23件から、4月は84件に急増し、5月も83件発生。6月は22日に3件の破たんが判明し累計82件となった。これまで最も多かった4月を上回る見込みで、月間100件超えのペースを辿っている。

都道府県別では、和歌山県、鳥取県、高知県の3県を除く44都道府県で発生。このうち、最も多いのは東京都62件(倒産52件、準備中10件)で、以下、大阪府24件(同18件、同6件)、北海道17件(同15件、同2件)、静岡県14件、兵庫県13件、石川県5件と続いた。

業種別では、休業要請や来店客の減少で損害が発生した飲食業が44件で最多。次いでインバウンド需要消失や旅行・出張の自粛が響いた宿泊業が36件、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が34件と、個人消費関連の業種が上位を占めた。

集計対象外となるが、負債1,000万円未満の小・零細企業・商店の倒産は4件判明。同調査によると、「水面下では、制度融資や支援策などを活用しないまま休業状態に陥ったケースも増加している」という。