アイリスオーヤマの「夏物オススメ家電」、実際に触って試せるプレス向け体験会に行ってきました。注目は、赤外線温度センサーを搭載した高機能ドライヤー「モイストプロドライヤー」(6月25日発売)と、「クールウェア」(6月15日)です。

  • アイリスオーヤマ初となる高機能プレミアムドライヤー「モイストプロドライヤー」。カラーはブラックとホワイト、ピンクの3色。ブラックとホワイトは高級感あるマット色、ピンクはラメが入った艶やかな色です

  • 小型ファンで服の内部に外気を取り入れられる「クールウェア」

髪の温度をセンシングして最適な温度コントロールを実現するドライヤー

モイストプロドライヤーの最大の特徴は、本体に赤外線の温度センサーを搭載していること。ノズルを向けた方向の、髪の温度をリアルタイムにチェック。髪が高温になりすぎないように、ドライヤーから送られる温風温度をコントロールします

  • モイストプロドライヤーのピンク。本体サイズはW242×D104×H230mm。ドライヤーとしては比較的ノズルが長い形状です。本体の重さは約700gで、手に持つと見た目より軽く感じます。風量は1.1立方メートル/分という一般的な強さ。参考価格は16,800円(税別)です

  • 赤い矢印の先にあるのが超指向性赤外線センサー。リアルタイムに髪の温度をチェックしてドライヤーの送風温度をコントロール

  • ハンドルノズル側で、COOL・SET・TURBOの3モードを切り替え。ボタンを押している間だけ冷風になるクールショットボタンも搭載しています

一般的なドライヤーは、ヒーターをいれた状態だと送風口付近の温度は100℃~120℃くらいになります。モイストプロドライヤーも、高温時はだいたい110℃です。

本体のハンドル背面にはサーモセンサー用のスイッチがあり、これをオンにすると、髪表面の温度が60℃を超えないように、風の温度を高温・弱温風・冷風の3段階で自動調整。髪の毛の材料であるタンパク質は約60℃から変性するといわれているので、60℃以下に温度をキープすることで、髪の傷みを抑えられます。温度コントロールできないドライヤーと比べて、髪の水分比率は約16%アップするそうです。

最近は、最初から送風温度が高くならない「低温ドライヤー」もありますが、低温ドライヤーは常に60℃以下の低い温度で送風するため、髪の乾きが遅いというデメリットがありました。一方、このモイストプロドライヤーは、髪の表面温度が60℃近くになるまでは高温の風を送るため、髪を傷めずにすばやく乾かせるとしています。

  • ハンドル後ろにあるサーモセンサースイッチ。オンにすると、SETモードかTURBOモードで自動的にヒーター温度をコントロール

  • モイストプロドライヤーを使って、卵の白身を加熱する実験。センサーをオンにすると、送風モードにあわせてノズル根元のLED色が変わります。紫が高温、黄色が弱温風、水色が冷風です。送風を始めてから約7秒で、本体のLEDが紫(高温)から黄色(弱温風)に変化しました

  • 白身を4分ほど加熱したところ、サーモセンサーをオフにしていた白身は、変性して白く固まりました

もうひとつ面白いのは、ファンの形状です。一般的なドライヤーは扇風機のようなプロペラファンを採用していますが、モイストプロドライヤーは細長い板状の羽根を筒状に配置したシロッコファン。このため、フィルターが本体側面に配置されており、フィルターをメンテナンスしやすいと感じました。

  • フィルター位置が本体横で、外しやすくなっています

  • 本体は折りたたんでコンパクトにもなるので、収納もしやすそうです

着ているだけで涼しい!扇風機付きの「クールウェア」

もうひとつの注目製品、ファン付きの「クールウェア」。ナイロン製のジャケットに、2つのファンを付けられる製品です。長袖タイプとベストタイプがあり、グレー色の標準タイプのほか、デザイン性が高く生地が少し厚いPROタイプは、長袖タイプとベストタイプに、それぞれグレー、ネイビー、迷彩の3デザインを用意しています。標準タイプとPROタイプは、ジャケットの素材やデザインのほか、バッテリー容量も異なっています。

クールウェアは、ウェアとファン、バッテリーをセットにして使います。参考価格は、ウェア、ファン、バッテリーのセットで10,800円(税込)。パーツはすべて外せるので、もちろんウェアは洗濯可能です。

  • 会場にあったPROシリーズのネイビー。ファンが配置された部分は黒色のデザインで、黒いファンのパーツが目立たないようになっています

  • PROシリーズはパーツごとに購入可能。ジャケットは3サイズ用意されているので、家族で共有することもできそう

  • ジャケット内側には、バッテリーを収納する内ポケット。このバッテリー部で、電源オンオフと、風量を4段階から選択できます

  • 風量を4段階から選択。PRO用のバッテリー持続時間は最大風量時で約8時間、最小風量時で約35時間。標準タイプは最大風量時で約7時間、最小風量時で約30時間になります

実際に長袖タイプを着用してファンを動かしてみたところ、小さなファンにもかかわらず、かなり涼しさを実感できました。とくに、首筋や手首はウェアから風が外に抜けるため、涼しさを強く感じます。しかも、ウェア内に風が行きわたるので、ウェアが肌に張り付かず、良好な着心地でした。

ただ、ウェア内をファンで換気するため、動作中はウェアがかなり膨らみます。動作中の見た目はパンパンに膨れたダウンジャケットのよう。真夏にこの状態で外出するのは少々勇気がいるかもしれません……。

とはいえ、ファン付きウェアはよく見かける「ひんやり感じる素材の服(冷感ウェア)」とは一線を画す涼しさ。猛暑のアウトドアやフェス、ガーデニングなどの作業に力を発揮してくれそうです。

  • 後ろから見ると少々ファンが目立つものの、動作していないときは普通のナイロン製ジャケットのよう

  • ファン動作中はジャケットが膨らみ、雪山用のダウンジャケットみたいに……

  • クールウェアのファンを動作させた状態で、ティッシュペーパーを持ってもらいました。袖から抜ける風でペーパーがハタハタとなびきます。コンパクトなファンにもかかわらず、意外と強い風です