新型コロナウイルスの影響を受け、3カ月遅れできょう19日にいよいよ開幕するプロ野球。86年の歴史の中でも特別な開幕とあって、中継を行う各社のTVCM・PR動画は例年に増して力が入っており、SNSではファンたちの感動の声があふれている。

  • 日本テレビプロ野球開幕メッセージ「さあ、ここからだ。」(選手視点編)より

巨人戦を中継する日本テレビは、「さあ、ここからだ。」をメインコピーにCMを制作。「プロ野球が開幕する。その一言が、これほど大きな意味を持つ年が、これまであっただろうか」という語りから始まる『時代視点編』、「無観客試合、そんな言い方はやめてくれ」から始まる『ファン視点編』、「経験のない不安の中にいた。この日が来ることだけを信じ、ただひたすらにバットを振ってきた」から始まる『選手視点編』の3本が放送されている。

それぞれの視点で選手、ファンの姿が映し出され、『バチェラー・ジャパン』の司会進行役で知られる坂東工による、ゆっくりとした語り口ながら熱い思いが込められたメッセージが響く。それは、まるで30秒のショートドキュメンタリーを見ているようだ。

SNSでは「目に涙が溜まってきた」「こんなん泣いてしまう。ありがとう、ありがとう。」「これ流れる度にテレビに釘付けになる! こんなCMテレビで見れるの巨人ファンの特権すぎる」といった声が続出。系列の中京テレビも「素敵な映像作品。。。」と、しみじみツイートしている。

  • 「さあ、ここからだ。」(ファン視点編)より

DAZN Japanは野球に限らず、サッカー、バスケットボールとともに「ライブスポーツが帰ってくる」をテーマにした1分超の動画を制作。「スポーツは私たちの日常だった…」というナレーションを皮切りに、満員の観客席やプレー場面が流れ、「どんなに困難な時でも、スポーツは私たちに勇気を、光を差し込んでくれる。大きな声を出し、心の底から応援し、全力でスポーツを楽しむ、そんな日常を取り戻そう」と呼びかける内容だ。

こちらにも「ちょっと感動しちまったじゃねえかDAZN」「泣いてしまった」「不覚にも目から汗が…」と感涙する人たちの声が次々に。コロナ禍の今だからこそ、これまで当たり前に楽しんでいた選手たちのプレー映像を見るだけで、心を動かされる人が多いようだ。

スカパー!は、無観客の球場と選手たちのプレーを静止画で映しながら「かけがえのない日常が開幕する。やっぱり、プロ野球だ。」という感動を呼ぶCMに加え、ファンが参加した『みんなで始球式篇』を制作。ピッチャーの投球映像を全国から募集し、それを1つの投球モーションにつなげるというユニークな試みだ。

スカパー!プロ野球の公式Twitterアカウントが「とても素敵なCMができました! ご協力頂いた皆さまに改めて御礼申し上げます」と動画を投稿すると、「ほんの少し映りましたw」「どこかにいるよw」と参加者が反応。さらに、「スカパーのCMはいつもレベル高いけどこのCMも最高」「やっぱりどの種目でもスカパー!さんのCMは素晴らしい」と、クオリティの高さに反響が集まっている。

このように、各社が例年以上にメッセージ性の強いCMを発信し、その思いにファンが呼応することで、開幕前の盛り上がりも大きくなっている印象だ。3カ月にわたって溜まった熱い思いが本編の中継にも反映され、歴史に残るすばらしい試合・番組になることを期待したい。