2020年4月1日に改正健康増進法が全面施行され、全国的に喫煙事情は大きく変化した。特に東京都は「受動喫煙防止条例」も併せて施行されたことから、他県よりも厳しい喫煙状況となっている。さらに、新型コロナウイルスの影響を受けて街中の公共喫煙スポットも閉鎖されているところが多い。こうなってくると、いま喫煙者はどこでタバコを吸えるのか? ――ここでは、全国に多店舗展開しているカフェやファミレスなど「飲食チェーン」の喫煙事情を調べてみた。
※情報はすべて2020年6月上旬時点のものです(編集部調べ)
"コーヒー"チェーンの喫煙事情
昼食後の一服に、外回り中の一服に……と、愛煙家ビジネスマンにとって心強い味方と言えば、街中のコーヒーチェーン。喫煙者ならば行きつけの店のひとつやふたつはあるという人も多いに違いない。大手コーヒーチェーンの喫煙事情について"渋谷・新宿エリア"を例に調べてみた。
・ドトールコーヒー
渋谷エリアにある全7店舗のうち、完全分煙の店舗は5店舗。禁煙の店舗はわずか2店舗であった。愛煙家にとってありがたい結果といえるだろう。
・エクセルシオール
「エクセルシオール カフェ」系列(「~バリスタ」「カフェ エクセルシオール」含む)は、渋谷エリアにある5店舗すべてが分煙対応。
・カフェ・ベローチェ
「カフェ・ベローチェ」は、新宿エリアに9店舗があり、その中で「全席禁煙で喫煙ブースがあり」「加熱式たばこ専用喫煙室あり」の店舗が、6店舗となっている。
・タリーズコーヒー
新宿エリアにある「タリーズコーヒー」は全部で17店舗で、その中で「加熱式たばこ専用室あり」「喫煙専用室あり」なのが、7店舗。10店舗では喫煙ができないので注意したい。
・サンマルクカフェ
HPには「新宿新南口店」があると記載されているように、一部喫煙ブース設置店舗もあるようだが、全国的に全席禁煙の店舗がメイン。
・喫茶室ルノワール
新宿エリアで全席禁煙なのが「新宿アルタ横店」のみで、それ以外の約20近い店舗は分煙対応となっているようだ。
"ファミレス"チェーンの喫煙事情
仕事の打ち合わせなどでも利用しやすいファミレスは、以前タバコが吸える席やスペースも確保されていたので、愛煙家にとってはありがたい飲食チェーンであったが、今はどのように変化しているのだろうか。
・すらいかーくグループ
「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」など「すらいかーくグループ」のファミレスは、2019年9月より全店舗で敷地内禁煙が実施されているので喫煙は不可。
・サイゼリヤ
2019年6月から全店舗・全席禁煙。ごくわずかの店舗で「喫煙室」が設けられているそうだが、数はかなり少ない。
・デニーズ
2020年4月から全店全面禁煙となっているので、こちらも喫煙は不可。
・ロイヤルホスト
改正健康増進法以前に、2013年から全席禁煙となっている。
・ココス
2019年9月末で全席禁煙になっている。ごくわずかながら喫煙ルームが設置されている店舗もあるそうだ。
"バーガー"チェーンの喫煙事情
ドリンク利用だけでも可能なのでカフェのように一服が楽しめることから、愛煙家も重宝していたバーガーチェーン。2014年から全席禁煙の「マクドナルド」をはじめ、現在は「ロッテリア」「バーガーキング」「ファーストキッチン」「ケンタッキー・フライド・チキン」「モスバーガー」などほとんどのチェーンで全面禁煙が進んでいるので、喫煙はできないと考えた方がよさそう。唯一、分煙や喫煙室ありの店舗があるのは「フレッシュネスバーガー」のみ。
かつてはどの飲食チェーンでも喫煙席が当たり前に設けられていたが、現在は分煙対応の限られた飲食チェーン(※基本的にはカフェ)でしか喫煙はできない。それも紙巻きたばこが吸える「喫煙室」が設けられている店舗よりも、「加熱式たばこ専用喫煙室あり」の店舗のほうが数は多いので、出先で一服を楽しみたいなら紙巻き派の人も、加熱式たばこを持っていた方がよさそうだ。
※情報はすべて2020年6月上旬時点のものです(編集部調べ)