新型コロナウイルスの影響による在宅勤務により、家の中で過ごす時間が増えている人も多いのではないでしょうか。「おうち時間」の過ごし方には料理や運動、動画視聴などさまざまありますが、「この機会に何か新しいことをはじめてみたい」と感じている人は、気軽に始めやすいデジタルデバイスを使ったお絵描きもおすすめです。ここでは3万円台~10万円以下で買える、デジタルお絵描き入門におすすめのタブレット製品を5つご紹介します。

1・Wacom One(量販店価格 税込42,000円前後)

  • Wacom One 液晶ペンタブレット 13(ワコム製)。量販店の店頭価格は税込42,000円前後

ワコムと言えば、ペンタブレットの押しも押されもせぬド定番メーカー。「Wacom One」もそんなワコムのお絵描きに特化した専用ペンタブレットです(PCにつなげて使う液晶ペンタブレット製品なので、別途PCが必要)。

量販店では税込42,000円前後と入門用のお手頃価格ながら、ペンで紙に描くときのような程よい摩擦がある描き心地や、高い筆圧レベル対応など、本格的にデジタル絵を描くためのスペックが特徴。

A4サイズに近い13.3型の画面は、照明の映り込みが少ないうえ、カーソルとペン先に視差が少なく、画面からペン先が浮いている感じがほとんどありません。ガラス画面のツルツル感が苦手な人にもおすすめです。

ワコム製のペンタブレットの中ではかなりリーズナブルな価格設定であるにも関わらず、4,096段階の筆圧レベルに対応した充電不要の専用ペンや、お絵かきソフト「CLIP STUDIO PAINT PRO」の期間限定ライセンスが付属。ペンの傾き感知機能も備え、弱いストロークの細かな線も「空振り」することなく描画できます。より本格的に始めたいという人には、8,192レベルの筆圧検知に対応した16型液晶タブレット「Wacom Cintiq 16(DTK1660K0D)」も、税込74,000円前後とおすすめです。

2・11インチiPad Pro(直販 税別84,800円から)

  • 11インチiPad Pro(2020年モデル、アップル製)。直販価格は税別84,800円から

アップルのiPad Proシリーズは、定番かつ汎用で使える人気タブレットです。本体のシンプルなデザインや金属の質感、直感操作できる点も魅力ながら、アップルが提供するアプリのダウンロードサービス「AppStore」に登録されている無料・有料のお絵描きアプリの中から、自分に合ったアプリをダウンロードして利用できるのがポイント。

iPhoneとほとんど同じ操作性なので、iPhoneの操作に慣れているユーザなら戸惑うことなく使うことができるでしょう。また、汎用タブレットなので、お絵描き以外にもWebサイトをチェックしたり、動画を見たり、あるいは写真を撮ったり、SNSを楽しんだりと、さまざまな用途に活用できます。

画面を指でなぞっても絵は描けますが、別売りの専用デジタルペン「Apple Pencil(第2世代)」を使えば劇的に細かい描写が楽しめます。同ペンは14,500円(税別)と高価ですが、iPad Proでお絵描きする人は持っておきたい必須アイテム。なお今回紹介した、2020年版の11インチiPad Proは、「Apple Pencil(第1世代)」には対応していないので購入前にはチェックしましょう

3・raytrektab DG-D10IWP(直販 税別73,889円から)

  • raytrektab(サードウェーブ製)。直販価格は税別73,889円から

Windows 10 Proを搭載した10.1型の多機能タブレットPCです。使いたいお絵描きソフトのインストールからソフトの起動、作品づくり、保存まですべてこれ1台で完結できます。お絵描きに必要な標準機能が揃ったお絵かきソフト「CLIP STUDIO PAINT DEBUT」のシリアルコードも付属します。

筆圧検知は4,096レベルに対応し、ワコム製デジタイザ搭載で低遅延を実現しています。付属のデジタルペンはワコム製でわずか5gという軽さなので、長時間絵を描いていても疲れにくいのが特徴です。

CPUはCeleron N4100とやや非力ですが、8GBのメモリと128GBのSSDを搭載し、お絵描き用途には十分な作業領域といえるでしょう。もちろん、通常のPCとしても活用でき、Windows 10対応ソフトをインストールすれば、お絵描き以外にもSNSや文書作成、動画視聴などさまざまな用途で活用可能。CPUをPentium Silver N5000に強化した兄弟モデルも、税別76,667円で用意されています。

4・Surface Go 2(直販 税別65,780円から)

  • Surface Go 2(マイクロソフト製)。直販価格は税別65,780円から

ノートPCとしてもタブレットとしても使える2in1 PCです。OSにWindowsを採用し、お絵描きだけでなく、仕事や学習用のPCとしても十分活用できます。

画面は10.1型というB5程度の小さめサイズなので絵を描くには少し狭く感じる人もいるかもしれませんが、本体のみで544g(Wi-Fiモデル)、別売りの純正キーボードカバー「Surface Go Type Cover - QWERTY」(重さ245g)を装着しても900gにも満たない軽さので、持ち歩くのが苦になりません。場所を問わずにお絵描きしたい人にうってつけです。

純正のデジタルペン「Surface ペン」は別売り(税込12,980円)ですが、最大4,096の筆圧レベルに対応し、ペン先を傾けて鉛筆の容認スケッチしたり、ペン先と反対側の消しゴムで描いた線を消したりすることも可能です。

5・LAVIE Tab E TAB10/F01(直販 税別36,800円)

  • LAVIE Tab E TAB10/F01(直販限定モデル、NECパーソナルコンピュータ製)。直販価格は税別36,800円

10.3型液晶ディスプレイを搭載した、2020年6月に登場したばかりのAndroidタブレットです。最大の魅力は、何といっても価格の安さで、今回紹介したタブレットの中では、直販税別36,800円と最も安い製品です。また、460gという軽さも特徴です。

OSはAndroid 9.0で、SNSへ投稿したりYouTubeを見たりと、一般的なAndroidスマートフォンと同じように操作でき、Google Playから好きなお絵かきアプリをインストールできます。CPUは8コア(MediaTek Helio P22T)、メモリは4GB、ストレージは64GBと、よほど高解像度のイラストでなければ、Androidアプリで作業するのに問題ないスペックとなっています(直販限定モデルの場合。店頭モデルではメモリ2GB、ストレージ32GBとなります)。

専用のデジタルペンは用意されず、ペンを使いたい場合はAndroidタブレット向けの市販スタイラスペン(静電容量対応)を使用します。お試しとして安価に導入できるメリットがある反面、精密な描画や筆圧、傾斜の検知、パームリジェクション(指や手のひらが画面に触れても余計な描画がされない機能)といった機能はなく、高度なお絵描きには向かない点には注意です。