新型コロナウイルスの蔓延を防ぐための外出自粛で、一気に広がりを見せたテレワーク。緊急事態宣言は解除されたが、今後も新たな働き方の形として、需要が高まっていくことだろう。しかしそんななかで、自宅での仕事に集中できないという人もいるのではないだろうか。
今回マイナビニュースでは、アンケート会員505人に仕事のやる気と集中力を引き出すための「作業用BGM」をテーマにアンケートを実施した。集中力をつねにキープし続けるために、みんながしていることとは……?
Q.あなたは作業に集中するための一貫として、作業用BGM(音楽)を流していますか?
マイナビニュース会員に、仕事中の作業用BGM(音楽)を流しているかとたずねたところ、「流している」は62.4%、「いいえ」は37.6%だった。「BGMを流す派」は全体の約60%をしめており、作業用BGMを流しながら仕事をしている人が多いことがわかる。
自由回答では、「静かすぎると落ち着かない」「心地よい音楽が流れているほうがはかどる」「好きな曲を聴いていると気分が上がる」コメントが。
集中力はもちろん、作業効率を上げる上でBGMを流している人が多いと推測できる。では実際に作業中、どのような曲を聴いているのだろうか。
「J-POP」"好きな曲が流れるとテンションが上がり作業効率があがる"
「ボサノバ」"心地よい音楽なので何事にも集中できる気がするから"
「洋楽」"歌詞を気にしなくていいから"
「インストゥルメンタル」"職場の雑音を回避するため"
「クラシック」"過度な緊張がほぐれるから"
「ジャズ」"気持ちがゆったりするため"
「沖縄民謡」"気持ちにゆとりができる"
ほかにも、ハードロックやメタル、パンク、hiphop、アニソンなどさまざまなジャンルが挙げられた。
自分の好みのジャンルを聞くと回答した人からは、「好きな音楽の方がやる気が出る」といった理由が多く挙げられている。また、日本語の曲だと歌詞に気を取られて集中力が欠けてしまうからと、あえて歌詞がわからない洋楽やインストゥルメンタルを選ぶ人もいるようだ。
クラシックを選んだ人からは、「集中できるように」というコメントが目立つ。「気持ちを落ち着かせる」「静かになりすぎないように」といった理由で、オルゴール曲、ピアノ曲を流す人もいることもわかった。
作業中に流しているもの、1位は「音楽」、2位は「ラジオ」!
Q.作業用BGM(音楽)以外に背景に流しているものはありますか?
前項では62.4%が「作業用BGMを流している」と回答していたが、45.0%は作業用BGM(音楽)以外に、流しているものがあると回答。
Q.作業中、音楽以外に背景に流しているものはなんですか?
「ラジオ」が全体の3割強で最多に。次いで「テレビ番組」(3割弱)、「テレビドラマ」(2割弱)、「映画」(2割弱)、「その他(自由回答)」となっている。いずれも音楽と比べると圧倒的に耳に入ってくる情報量が多いため、仕事に集中しにくいのではないかと思うが、実際はどうなのだろうか。
そこで、作業用「音」の選定理由を聞いてみた。
Q.作業中、音楽以外に背景に流しているものはなんですか? その理由を教えてください
■「ラジオ」
45歳男性「映像がないから集中できる」
31歳女性「心地よい雑音になる」
45歳女性「たまに流してくれる音楽がよいから」
41歳男性「聞きながらで作業が長続きできる」
35歳男性「映像だとそちらに見入ってしまうから」
48歳男性「眠気防止の為」
46歳男性「雑談が聞けるし、ニュースも得られる」
47歳男性「自分が知らない新しい情報を得ることがあるのでラジオもよく聞きます」
■「テレビ番組」
43歳女性「ニュースの情報が入るから」
51歳男性「録画した番組で面白かったら保存しておいて家で持ち帰って仕事する時は流している。何度も見ていると覚えてしまって音声だけで笑えたりするので丁度良い」
46歳男性「情報の収集のため、ニュースを中心にながしている」
35歳男性「静かすぎると逆に落ち着かないから」
47歳男性「ついていることで安心する」
40歳男性「音楽だけでは飽きるので、溜めどりしていた番組を流している」
ラジオを選んだ人は、「映像がないので仕事の邪魔にならない」「トークもあるので飽きない」という意見が多かった。テレビ番組を選んだ人と共通しているのは、「ニュースなどから情報収集している」ということだ。
外出自粛で人との交流が限られ、情報を得られる機会が少なくなっている時だからこそ、世の中の動きに敏感になっておきたいという思惑もあるのだろうか。
■「テレビドラマ」
34歳男性「音楽よりも繰り返しになることが少ないから」
■「映画」
34歳男性「たまに気晴らしに見る」
また、適度な雑音が心地よいという意見や、音楽・トークとメリハリ感がある構成が、仕事するのに適しているという意見もあった。溜め取りしていたテレビ番組やテレビドラマを流す人もいるが、「(番組の)内容に集中しすぎると仕事がはかどらない」という声もあり、単純業務中に"ながら見"したり、仕事の合間に見て気分転換を図るという人もいることがわかる。
■「その他」
43歳男性「YouTubeの動画。映像はなくても音声だけ聞ければ面白いから」
51歳男性「スズムシかこおろぎか、自然の夜の虫の泣いてる音」
面白い意見としては、「虫の鳴き声」といった環境音などがあった。こうした環境音は、音がない状態よりも人間の集中力を高める効果もあるという。確かに「無音だと集中できない」という意見も多くあった。かといって音があふれた状態でも気が散る可能性もあり、その両方を叶える手段として「環境音」を活用するのも有効なのではないだろうか。
最後に、作業用BGMなども含め、仕事に集中するためにしていることや意識していることについて聞いてみた。
Q.作業に集中するために、実際にしていることや意識していることはありますか? 具体的に教えてください
51歳男性「音楽をヘッドホンで聴いていてここ大事という時は音を切って集中する。ヘッドホンはそのまま。耳に馴染んでいるので気にならないし外の音も シャットダウン出来るので丁度良い」
49歳男性「あまり同じ曲にしない」
52歳男性「少しでも過度な緊張をほぐすためにヒーリング効果のある音楽や映像に頼っています」
35歳男性「静かな場所が好きでないから、あえて爆音で音楽を流して集中力を高める」
音楽や音以外としては、「コーヒーを飲む」「こまめな休憩をはさむ」「部屋の中に気が散るような余計なものを置かない」」「飴やチョコレートを食べる」「ストレッチをして体をほぐす」などの方法も挙げられた。仕事の合間に適度な休憩と刺激を入れることが集中力を維持する大事なことと言えそうだ。
仕事中に聞くBGMや音についてのアンケートの結果はいかがだっただろうか。作業用の音がパターン化している人もいることだろう。ちょっと気分を変えて違うジャンルの音楽を聴いたり、環境音を流してみたり、ラジオやテレビを流してみると、新しい発見があるかもしれない。
調査時期: 2020年5月26日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数:505人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません