JR西日本は17日、感染拡大防止ガイドラインに則り、「新しい生活様式」を踏まえた利用者の安全・安心に向けた取組みとして、約600両の特急車両に対して空気清浄機を搭載すると発表した。JR西日本が保有する車両の約8割は、換気装置や空調装置を通じてつねに換気が行われているが、さらに安心して利用してもらうための取組みとなる。

  • 「WEST EXPRESS 銀河」も空気清浄機搭載の対象に

JR西日本の説明によれば、「停車駅間の走行時間が長く、お客様自身で窓が開けられない構造の車両」を対象に、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」「WEST EXPRESS 銀河」「サンダーバード」「はるか」などを含む約600両の特急車両に空気清浄機を搭載するとのこと。

空気清浄機は、客室天井部にある空調装置の吸込み口(フィルタ部分)に設置し、搭載した車両にピクトグラムを貼付して告知を行う。搭載する器具の設計などを進めた後、9月以降に工事を順次実施する。

  • サンスターの光触媒脱臭除菌システムのしくみ

なお、JR西日本の特急列車の車室内空気清浄機として、サンスターグループに所属する企業・ユーヴィックスの光触媒脱臭除菌システムが、JR西日本テクノスとの鉄道車両向け共同開発により採用されている。2016年に大阪環状線の鉄道車両の空気清浄機として採用され、これまでの運転実績から車室内の空気質を良好に保つことが評価された結果、今秋以降、JR西日本の特急列車にも順次採用されることになったとのこと。鉄道車両向け空気清浄機は今後、「TiO Clean」(チオクリーン)の名称で展開する。