米Qualcomm Technologiesは米国時間6月16日、6シリーズ(Snapdragon 600番台)初となる5Gチップセット「Qualcomm Snapdragon 690 5G Mobile Platform」を発表した。

2019年9月に開催されたIFA 2019で、同社は2020年にSnapdragon 8シリーズ、7シリーズ、6シリーズの5Gポートフォリオを拡大すると発表している。この中で6シリーズは“マス向け”として、ミドルレンジとなる5G製品への搭載が見込まれており、2020年後半に市販される予定だとしていた。

Snapdragon 690は5G対応モデム「X51 5G Modem-RF System」を統合し、AIやエンターテインメント体験などの機能をサポートする。CPUは前世代から最大20%パフォーマンスが向上したKryo 560、GPUはAdreno 619Lを搭載。また第5世代のQualcomm AIエンジンと深層学習向けアクセラレーター「Hexagon Tensor Accelerator」を備え、前世代と比べAI性能が70%以上向上している。

カメラ機能は6シリーズとして初めて4K HDR動画撮影をサポートし、最大で192MPの写真撮影(シングルカメラ)に対応。また、120Hzの画面表示もサポートする。Wi-FiはIEEE802.11ax、Bluetoothはバージョン5.1に対応する。5G通信のダウンロード速度は最大2.5Gbps、アップロード速度は最大660Mbps(いずれも理論値)。

Snapdragon 690搭載デバイスは2020年後半に発売される見込み。Qualcommは、シャープやHMD Global、LG、モトローラ、TCL、Wingtecなどから同チップセットを搭載したスマートフォンが発表されるとしている。