東京商工リサーチによると、社会派ノンフィクション番組を多数手がけてきた制作会社「ジン・ネット」が今月10日、東京地裁から破産開始決定を受けた。負債は現在調査中。

同社は、北朝鮮日本人拉致事件やイラク戦争、シリア内戦などの国際問題のほか、不登校や非正規雇用など国内の調査報道で定評があり、TBS『報道特集』、テレビ朝日『サンデープロジェクト』、日本テレビ『NNNドキュメント』、テレビ東京『ガイアの夜明け』など、国内テレビ各局で放送する報道・ノンフィクション番組を制作してきた。

しかし、テレビ番組の制作環境の変化などに伴い、業績は伸び悩んでいた。近年は年間売上高約1億円で推移し、2019年以降も香港民主化デモの現地取材など、積極的に事業を展開していたが、業況の改善が見込めず、今年2月末で事業を停止、今回の措置となった。

同社のホームページによると、最後の制作番組は、今年1月25日放送のTBS『報道特集「イランとアメリカ~対立の原点」』。