アイロボットジャパンは6月8日、新しいサブスクリプションサービス「Robot Smart Plan+(ロボットスマートプラン プラス)」を発表しました。同社は2019年6月から「Robot Smart Plan(ロボットスマートプラン)」というサブスクリプションサービスを提供していますが、同サービスがより安く、そして手軽に利用できるプランになっています。

  • 新サービス「Robot Smart Plan+」をアピールするアイロボットジャパン合同会社の代表執行役員社長 挽野元氏

床拭きロボットブラーバもサブスク参戦!

Robot Smart Planとは、ロボット掃除機を月額制で使えるサービス。アイロボットジャパンの製品は高機能なだけあり、それなりに高価格な製品も多いですが、月額支払いにすることで手軽な価格でルンバなどの製品を使えます。また、新旧サービスともに契約期間は36カ月で、3年経過すると所有権がユーザーに移行し、4年目からは費用が発生しません。

このサービスのもうひとつのメリットが、標準で購入するよりも手厚い保証。サブスクリプションサービス利用中は無償修理に対応するうえ、ユーザーによる過失故障でも契約開始から1年以内なら無償保証対象になります。この安心感のためか、実際にRobot Smart Planを契約したユーザーの約98%がサービスを継続利用しているそうです。

  • 新サービスの詳細について説明するアイロボットジャパン合同会社マーケティング本部長の山田毅氏。サブスクリプションサービスを利用することで、「キレイに掃除できないと思う」という理由からロボット掃除機を購入しない層に、ロボット掃除機の実力を実感してほしいとコメント

とはいえ、従来のサービスでも「まだ月額料金が高い」「12カ月の縛りは長い」「ラインナップを増やして欲しい」といったユーザーの不満はあったとのこと。そこで、新サービスでは、これらの声を反映した満足度の高い内容を目指したといいます。

たとえば、従来の「Robot Smart Plan」ではWi-Fi機能を搭載しないベーシックな「ルンバ641」のほか、Wi-Fi機能を搭載した高機能な「ルンバ980」、ゴミ捨て機能まで搭載したプレミアムモデルの「ルンバi7+」の3機種がサービスに対応していました。一方、新サービスの「Robot Smart Plan+」では「あんしん継続コース」として以下の8モデルがサービス対象です(以下すべて税別)。

  • ルンバ i7+(月額:3,800円)
  • ルンバ i7(月額:2,800円)
  • ルンバ985(月額:2,800円)
  • ルンバ e5(月額:1,500円)
  • ルンバ641(月額:980円)
  • ブラーバ ジェット m6(月額:2,800円)
  • ブラーバ 390j(月額:1,500円)
  • ブラーバ ジェット 250(月額:980円)
  • あんしん継続コースで対応する製品がズラリ。ただし、ルンバの最新フラッグシップモデル「s9+」がラインナップに入っていないのは少々残念

この表で注目したいポイントは2点。

ひとつは、従来はロボット掃除機ルンバシリーズのみがサービスの対象だったのが、新サービスでは床拭きロボットのブラーバシリーズまで対象となったこと。以前から「ルンバで床のホコリやゴミを吸引したあと、ブラーバで水拭きをして床をピカピカにしたい」という要望はありましたが、新プランではこれを実現しました。

また、Wi-Fi機能搭載のブラーバば、アプリによってルンバと連動させることができます。Robot Smart Plan+で対応機種を選択すれば、ルンバとブラーバの連動機能が試せるのもうれしいところです。

  • 対応機種を選択すれば「ルンバで床掃除をしたあと、自動的にブラーバが起動して床拭き掃除をする」というアイロボットならではの連携機能が利用できます

もうひとつの注目ポイントは価格。従来サービスの月額最低価格は、ルンバ641の1,200円でしたが、今回は同モデルの月額価格が980円と月額1,000円を切っています。月額1,000円以下なら……と、手が届きやすくなった人も多いのではないでしょうか。

返却可能になるまでの期間が短くなった! 2週間のレンタルサービスも

新サービスのもうひとつの魅力は、返却できるようになるまでの期間です。もともとRobot Smart Planは「ルンバを使ったことがない人にルンバの良さを実感してもらう」ためのサービス。このため、自分の家で最適な使い勝手を模索できるように、最低一年以上契約を継続する必要がありました。新サービスのRobot Smart Plan+では、この最低契約期間がなんと半年に短縮されました。

  • 新サービス「Robot Smart Plan+」によって新しくなった部分

さらに、半年でも長すぎるという人向けに、Robot Smart Plan+では従来のサービスに加えて「おためし2週間コース」というサービスも追加。名前の通り、ルンバやブラーバを14日間おためしできるサービスです。対応するモデルは以下の8モデル。あんしん継続コースと微妙にモデルが異なるので注意が必要です。

  • ルンバ i7+(2週間料金:4,527円)
  • ルンバ i7(2週間料金:3,618円)
  • ルンバ960(2週間料金:2,709円)
  • ルンバ e5(2週間料金:2,255円)
  • ルンバ643(2週間料金:1,800円)
  • ブラーバ ジェット m6(2週間料金:2,709円)
  • ブラーバ 390j(2週間料金:2,255円)
  • ブラーバ ジェット 250(2週間料金:1,800円)

表示されている料金は、なんと配送・返送の送料を含めた価格。かなり思い切った価格に設定されているのがわかります。さらに、14日間のお試し後、製品が気に入って「あんしん継続コース」に移行した場合は初月利用料が無料に。そのうえ「おためし2週間コース」の利用料金相当を全額キャッシュバックするそう。気になるモデルがある場合は、まずおためし2週間コースを利用するのがオトクです。

  • 「おためし2週間コース」と「あんしん継続コース」の料金。おためし2週間コースを申し込んで試用期間が終わるとき、あんしん継続コースに加入すると、おためし2週間コースの料金を返金

コロナ禍で自宅に長くいるからこそ「創造的」な家事を

新サービスのオンライン発表会では、アイロボットジャパン合同会社の代表執行役員社長である挽野元氏が登壇。アイロボットの現況や、コロナ禍におけるアイロボットのミッションについて語りました。

  • アイロボットジャパン合同会社 代表執行役員社長 挽野元氏

アイロボットの全世界的な動きを見ると、第1四半期の3カ月間はコロナ禍によって成長は鈍化。一方で、ルンバやブラーバといったアイロボット製品をWi-Fi接続のコネクテッド家電として利用している台数が、第1四半期で世界500万台を超えたという、うれしいニュースもあるそうです。

  • 5月末時点で、ルンバとブラーバを合わせたアイロボット製品の全国世帯普及率はなんと6.5%にアップ。1社のシェアとしてはかなり高い数字です

日本国内においては、2019年10月の消費税増税後に売り上げで苦戦したものの、キャンペーンなどの効果で3月から販売は上向きに。コロナ禍が叫ばれる4月から5月は、とくにオンラインでの販売比率が大きく拡大し、全体としては堅調に推移しているといいます。

世界的に問題となっているコロナ禍の影響についても言及しました。アイロボットの調査によると、90%に近い人が在宅時間が増え、家事の負担も増加する傾向にあるそう。そして、負担に感じる家事の第一位は料理、第二位は掃除という結果。

挽野氏は「掃除はマイナスになった状況をゼロに戻す家事」と定義し、「ルンバやブラーバに(マイナスの家事である)掃除はまかせて、皆さんがプラスの家事で想像力を発揮できる料理や、家族との会話を積み重ねるお手伝いができたらうれしい」と語りました。

  • アイロボットの調査。コロナ禍によって、9割近い人が自宅にいる時間が増え、6割近い人が家事の負担が増えたと感じています