俳優の中村倫也が主演を務める、映画『水曜日が消えた』の新たな公開日、及び主題歌のMVが5日、明らかになった。
同作は吉野耕平が監督・脚本・VFXを務めたオリジナル作。1人の人間の内側で、曜日ごとに入れ替わって暮らしている7人の“僕”が主人公となる。彼らは他の“曜日”とは直接会うことはできず、日記を通してのみ間接的に互いを知っている。そのうちの最も地味でつまらない1人、通称“火曜日”の視点を通して世界が描かれていく。中村は同作で1人7役を務めることになった。
新型コロナウィルス感染拡大防止対策による方針を受け、公開を延期していた同作だが、6月19日から公開する事が決定。公開延期に伴い、発売を中止していた、本作の前売り券も各種販売を再開する。ただし、今後、政府・各地方自治体から劇場へ休業要請や不測の状況になった場合は、再度延期の可能性もある。
公開された須田景凪による主題歌「Alba(アルバ)」のMVは、吉野耕平監督自らが手掛け、須田作品としては初の全編CGのMVに仕上がっている。映画本編のストーリーとリンクした“7人の僕”の生活を想起させる作品となっており、CGクリエイターとしての1面も併せ持つ吉野監督ならではの映像となった。須田は「『水曜日が消えた』の公開、大変嬉しく思います。大好きな映画です。MVにも映画の要素を、吉野監督が繊細に散りばめてくれました。是非楽しんで頂けたら嬉しいです」とコメントしている。
中村倫也 コメント
・MVを見ての感想
どうやって作っているんだろうと最初に思いました。監督が一枚一枚書いているのかな? って。
元々、映画と歌の雰囲気と歌詞の世界観が絶妙に混じり合っていて、まさしく主題歌という印象でしたが、それを視覚的に監督が作ってくれて、映画の中に出てくる様な風景だったり、アイテムが加わったことでより結びつきが強くなった感じがしました。
(観ると)楽しいと思います。素敵な音楽と素敵な映像。
映画は、まだ公開前ですが、想像を膨らませて愛でてもらえれば嬉しいです。
・気になったシーン
映画を作っていた身としては、思い浮かぶシーン、思い入れのある小物とかが、
全てのカットに散りばめられていて、楽しかったです。
靴だけで、あれだけ見せられるっていうのも凄いし、
窓から差し込んでくる花びらとか
そういう一個一個の映像に温もりがあって
吉野監督らしい作品だと思いました。
あと、豚のストラップが好きだなと思いました(笑)。
吉野耕平 コメント
映画『水曜日が消えた』と共に生まれた曲、Alba。そのミュージックビデオを担当させていただくのは、
一つの世界の中の少し違った場所を旅するような不思議な感覚でした。
ゾートロープやフェトキナスコープなど、少しずつ違う形ものが連なることで一つの動きを生み出していく回転アニメーションの世界を入り口に、“7つで1つ”の存在の物語を描いています。
映画に登場したものと同じ、7種類の靴や7種類のペンが出てきますが、
あくまでAlbaのミュージックビデオとして楽しんでいただけるように作らせていただいたつもりです。
ただ両者は全く別の話、というわけではなく、いわば一つの物語の『外側』と『内側』みたいな関係かもしれません。
是非、映画を観る前、観た後と、それぞれ両方楽しんでいただければと思います。