新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、全国的に外出自粛が求められていましたが、現在は少しずつ日常生活を取り戻しつつあります。外出自粛という非日常を過ごすなかで、これまでとは違ったお金の使い方をされた方も多かったのではないでしょうか。
外出自粛が明けつつある今、気をつけたい出費について、3つの見直しポイントとともに考えます。
「おうち時間を充実させるサービス」の要・不要を検討する
家で過ごす時間が一気に増えた方も多く、「少しでもおうち時間を楽しもう!」と、さまざまな工夫や便利なサービスがテレビやSNSなどで紹介されていました。
そんなおうち時間を充実させるために加入したサービス、今も必要ですか?
・動画や音楽配信サービス
・電子書籍の読み放題
・食材の宅配サービス
・オフィス家具や家電のレンタル
・オンラインの習い事
・ビデオ通話サービスの有料プラン
特にサブスクリプションサービスは、月々の支払いが少額でも、「チリも積もれば……」で大きな負担になっているケースもあります。年間の利用料や利用しているサービスの総額を計算してみると、家計への影響も少なくないことが分かるはずです。
時間の使い方が変われば、必要なサービスも変わります。今後、家で過ごす時間が減ったとしても、引き続き必要なサービスなのかを見直してみましょう。
出費を種類で分けて見直す
外出自粛で買い物の頻度が減ったことで「なくても平気」「なくても代用可能」と思えるモノが意外と多い、と気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな「なくても平気」や「なくても代用可能」なモノは、
・惰性で買っていたもの
・プラスαの豊かさを求めて買っていたもの
に分けられるはずです。
惰性でモノを増やすなんて、使うお金も、置いておく空間も、管理する手間ももったいないですよね。
そこで今一度、これまでの出費を
・暮らしに"必要"なもの
・暮らしを"豊か"にしてくれるもの
・"なんとなく"手にしていたもの
といったように、種類で分けてみることで、優先順位が明確になり、限りあるお金をより価値あるものに使えるようになります。
お金の出入りを見直す
外出自粛が解除されたとはいえ、「年内はテレワークになった」という声も聞きます。 残業代などの収入が大きく減り、毎月の生活が厳しく感じるご家庭もあるのではないでしょうか。
日頃から家計の収支を把握していない場合、収入の変化に気づくのに少し時間がかかってしまうかもしれません。変化に気づくのが遅くなれば、その分対処も遅くなり、問題が深刻化してしまいます。
まずはお給料が入ったら、必ず給与明細や記帳などで額を確認し、これまでの収入と変化がないかだけでもチェックすることから始めましょう。
また、マスクやアルコール消毒などの衛生用品は、当分、必要不可欠な優先度の高い出費になります。このように、入ってくるお金だけではなく、出ていくお金にも変化があるはずです。
しばらくは、お金の使い方にどんな変化があるのかを意識的に観察しておきましょう。 レシートをまとめておき、後から振り返るだけでも気づくことはあるはずです。
また、今後の第2波に備えて、家の中の見直しや備蓄の必要性を感じたり、テレワークの環境を整えるために、家具やパソコン周辺機器の購入を検討したりと、暮らしを整え直すための支出が当分は増えることも想定しておく必要があります。
これまでの"当たり前"を見直すのはとても大変な作業です。
しかし私たちは図らずも、新型コロナウィルスによって強制的にこれまでの暮らしをリセットすることになりました。
この機会を無駄にせず、本当に必要なものを選び取る力は、つけられるようにしたいものですね。