東京商工リサーチは6月3日、「新型コロナウイルス」関連の倒産状況を発表した。それによると、新型コロナの影響による経営破たん数は、6月3日正午現在で204件(倒産149件、弁護士一任・準備中55件)に上ることがわかった。

また、倒産した149件のうち121件(構成比81.2%)が破産しており、事業継続を断念した企業が圧倒的に多い結果となった。

  • 都道府県別破たん状況(6月3日現在)

    都道府県別破たん状況(6月3日現在)

さらに、約半数(100件)を従業員数10人未満の小・零細規模が占めており、上場会社は、東証1部の「レナウン」(東京、民事再生、負債138億7,900万円)の1件のみ。経営破たんの被害に遭った従業員は7,702人で、パート・アルバイトなどの従業員まで含むと、雇用喪失はこの数倍に及ぶという。

都道府県別では、「東京都」が最多の45件(倒産40件、準備中5件)と突出しており、次いで「大阪府」18件(同12 件、同6件)、「北海道」16件(同14件、同2件)、「静岡県」11件、「兵庫県」10件と続いた。

業種別では、インバウンド需要の消失、国内旅行・出張の自粛でキャンセルが相次いだ「宿泊業」が34件(同26件、同8件)、外出自粛で来店客減少や臨時休業、時短営業に追い込まれた「飲食業」が32件(同20件、同12件)で2業種が拮抗。また、百貨店や小売店の臨時休業が影響した「アパレル関連」で24件、休校やイベント休止などの影響を受けた「食品製造業」でも16件発生した。