非常事態宣言が解除されたとは言え、以前のように積極的に外食をしにくいという人も少なくない。これまで通りテレワークで勤務するという人もいるだろう。コロナ以前の生活にすぐに戻れるわけではないという人も多いようだ。今回はそんな方にもオススメのお取り寄せグルメ山形編をお届け。これから梅雨の日など、外出するのが億劫な時にもお取り寄せでおうち時間を楽しめそうだ。

  • 山形「アル・ケッチャーノ」奥田シェフの生パスタと出羽桜の辛口スパークリング

世界的に有名な山形出身シェフ・奥田政行氏のパスタを自宅で

山形の有名店と言えば、イタリアンの「アル・ケッチャーノ」(山形・鶴岡市)。オーナーシェフの奥田政行氏は山形県鶴岡市の出身で、農林水産省より第1回料理マスターズ ブロンズ賞を受賞したり、海外でもイタリア・スローフード協会国際本部主催「テッラ・マードレ2006」で、世界の料理人1000人に選出されるなど、世界的に活躍している有名シェフだ。

現在は「イル・ケッチァーノ」(山形・鶴岡市)や「YAMAGATA San-Dan-Delo(ヤマガタ サンダンデロ)」(東京・銀座)などを展開している。今年6月にオープン予定のユニークな「オイル寿司」の店(東京・銀座)でもいま注目を集めている。その奥田シェフが長年付き合いのある小川農園(兵庫・姫路市)と“コロナ時代を楽しく乗り切るため”に考案したのがネット通販で購入できる生パスタセットだ。

  • 14食分がセットに!見たことのない珍しいパスタも入っている

5月1日から発送スタートした「アルケッチャーノと小川農園の1週間だよ!!生パスタセット!! 14食分」(税込16,800円・冷蔵)はマファルデ、カザレッチェ、トルテリーニなどちょっと珍しい生パスタに、特製パスタソースとバーニャカウダ(2食分)がセット。生パスタを茹でてソースと絡めるだけで、おうちで奥田シェフの本格イタリアンが楽しめる。14食分セットで購入した方がかなりお得だが、1種(2食セット)の単品注文も可能で(税込1,188円~)、すぐに食べない分は冷凍保存もしておける。

奥田シェフによると、「“だだちゃ豆とリコッタチーズのラビオリ”(冒頭写真の左)には、庄内産の濃厚な風味のだだちゃ豆を使用しています。だだちゃ豆のペーストをラビオリの中に詰めこみ、爽やかなレモンバターソースと絡めています」とのこと。

「カニのマスカルポーネトマトクリームソース」(冒頭写真の右)はフリルのようにヒラヒラと波打つマファルデ(パスタ)の見た目が楽しい。カニの濃厚な味わいとマスカルポーネとの相性も抜群だ。「リガトーニ、和牛とセルリ―のトマト煮ヴァチナーラ風」(冒頭写真の奥)は柔らかい牛肉の塊がゴロゴロと入って食べ応え十分。

バターやチーズなども使われるこれらのパスタ料理には、ワイングラスで「出羽桜酒造」(山形・天童市)のスパークリングがおすすめ。シャンパンと同じように「瓶内二次発酵」させた「AWA SAKE」(720ml 税込5,500円)や「微発泡 吟醸にごり とび六」(720ml 税込1,650円)は心地よい喉ごしだ。

特にこの時期しか販売していない「とび六」は加熱処理していない生酒の辛口にごり酒で、フレッシュ感やマイルドな旨味が楽しめ、サラリとした口あたり。重すぎず、軽すぎない適度なミディアムボディ感が、奥田シェフの素材を生かしたパスタに見事にマッチ。ぜひこの機会に感動の山形ペアリングを試してみては?

奥田シェフのパスタの通販サイト

出羽桜「微発泡 吟醸にごり とび六」購入サイト

芋煮、玉こんにゃく……山形のソウルフードが集結!

次は山形のソウルフード。山形と言えば「玉こんにゃく」(写真は山形・上山市、丹野こんにゃく)、「芋煮」(写真は山形・東置賜郡、三奥屋)。そしてキュウリやナスを刻んで醤油で和えた「だし」(山形方言では「だす」と発音)など。今回は全国のメディアでも多く取り上げられている「香糀辛(こうかしん)」(山形・北村山郡、いげたや庄司醸造)もお取り寄せしてみた(下写真の左下)。

  • 手前から時計回りに、「香糀辛」、玉こんにゃく、芋煮、出羽桜の「桜花吟醸酒」、「たくあんチョコレート夢」、「トマトマジェール」

「香糀辛」(90g・410円~)は山形県北村山郡で契約栽培された青唐辛子と米糀を独自の製法で1年以上熟成させた調味料。上写真のように生野菜のスティックに付けて食べても美味しいし、焼き鳥や焼肉、そうめん、納豆などに加えても合う。鍋のお供に、酒のアテに幅広く活躍する万能アイテムだ。

同社6代目の庄司中さんによると、「“和の豆板醤”のような旨辛調味料で何にでも合います。結構辛いので、辛さを和らげるためにマヨネーズなどを加えても美味しいです。クセになるので全国にリピーターがいらっしゃいます」とのこと。確かにご飯にかけたらこれだけで1杯平らげてしまう美味しさだった。

  • 山形名物「だし」のトマト版「トマトマジェール」税込540円

一方、夏になると全国のスーパーなどでも販売されている「だし」のトマト版が「トマトマジェール」(山形・東置賜郡、三奥屋)。こちらは漬物グランプリ2019決勝大会にて準グランプリを受賞した商品で、県内・高畠町産の高糖度トマト、庄内産の長芋、キュウリなどを醤油などで仕上げたもの。酸味と甘味があってサッパリしており、長芋の食感が楽しい。「だし」のようにご飯やそうめん、冷奴にかけるのはもちろん、これからの季節は冷やし中華にかけたりしても良さそうだ。

同社では他に「たくあんチョコレート夢」(税込594円・5枚入り~、上写真の右上)という驚きの新商品も開発。大根を約1ヶ月かけて砂糖漬けにしてチョコレートをコーティングしたもの。最初はチョコの味なのだが、噛み進めるにつれてたくあんの風味が広がって不思議な感覚。甘いのでお茶うけや箸休めとしてオススメで、話題性があるからか、お土産に喜ばれているということだ。こちらは平成26年第13回山形県漬物展示品評会「農林水産大臣賞」を受賞している。

お酒は1892年創業の日本を代表する酒蔵・出羽桜の「桜花吟醸酒」(720ml税込1,375円)を合わせた。日本に吟醸酒ブームを巻き起こした同社の看板商品「桜花吟醸酒」は、今年で誕生40周年を迎える。国外のコンクールでもその魅力は高く評価され、「全米日本酒歓評会2014」でグランプリを受賞するなど、「吟醸」の魅力は世界約30カ国・地域に伝えられている。郷土料理の玉こんにゃくや芋煮のだしにもよく合う。

山形にはたくさんの郷土色豊かな料理がある。そして取材を通してユーモアのある県であることも分かった。というのも「トマトマジェール」は「トマト、混ぜ~る」、「アル・ケッチャーノ」は「あったよね~」の山形弁。ほのぼのとした東北の楽しさが伝わる温かい商品をこの機会にぜひチェックしてみよう。

■Information
三奥屋(芋煮、トマトマジェール、たくあんチョコレート夢)の購入サイト

丹野こんにゃく(玉こんにゃく)の購入サイト

いげたや庄司醸造(香糀辛)の購入サイト

出羽桜「桜花吟醸酒」の購入サイト