The Raspberry Pi Foundationは5月28日 (現地時間)、「Raspberry Pi 4 Model B」に8GB RAMを搭載した新モデルを追加した。価格は75ドル、同日より同社製品の取扱店で販売が始まった。また、45ドルで販売していた2GB RAM搭載モデルを、従来の1GB RAMモデルと同じ35ドルに値下げ。Raspberry Pi 4は、2GB (35ドル)、4GB (55ドル)、8GB (75ドル)というラインナップになった。
昨年6月に登場したRaspberry Pi 4は、今日のPCユーザーのニーズを満たすように「Raspberry Pi 3 Model B+」を強化、より高速なCPU (Broadcom BCM2711)、4K出力対応のmicroHDMIポート、USB 3.0ポートを備え、Bluetooth 5.0に対応する。
8GB RAMはRaspberry Pi 4の特徴をさらに強めるものであり、「大きなソフトウェアをコンパイルまたはリンクしたり、負荷のかかるサーバー・ワークロードを実行、またはもっと多くのブラウザのタブを一度に開きたい、そうしたパワーユーザーのためのRaspberry Pi」としている。メモリー以外の基本スペックは従来のRaspberry Pi 4と同じで、8GB RAMをサポートするために電源関連の部品が強化されている。
8GB RAMモデルと共に、Raspberry Piは公式OSの64-bit版の初期ベータをリリースした。32-bit LPAEカーネルと32-bitユーザーランドを用いている32-bit版OSでも、複数のプロセスで8GBメモリーの全てを利用できる。シングルプロセスで使えるのは3GBまでになるが、その制限の影響を受ける利用ケースは少ない。しかしながら、パワーユーザーがシングルプロセスでも8GB RAMをフル活用できるように64-bit版OSの提供を開始した。
そして5月27日リリースのOSイメージから、公式OSの名称を「Raspbian」から「Raspberry Pi OS」に変更した。一般の人達にもRaspberry Piユーザーが広がっており、Raspberry Piに初めて触れる人達でもすぐに公式OSと認識できる名前を採用した。