お笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太とオードリーの若林正恭がこのほど、都内のスタジオで日本テレビのバラエティ番組『たりないふたり2020~春夏秋冬~』(28日25:29~25:59 ※関東ローカル、放送後にHuluで完全版配信)の収録に臨んだ。
「人見知りで社交性・恋愛・社会性の“たりないふたり”が、毎回さまざまなテーマを元に各々のたりない部分を暴露し合いながら、最後はそれらの恥部を漫才に落とし込んで披露する」という同番組は、2012年4月にスタートし、14年のシーズン2・ライブを経て、昨年11月に5年ぶりにライブとして復活。今回は、それから半年のインターバルを置いて放送されるが、“春夏秋冬”と銘打ち、一気に4回の放送が予定されている。
この半年の間、若林も結婚して互いに所帯を持ち、第2章に突入した“たりないふたり”を、収録後に直撃した――。
■「楽しかった。とにかく楽しかった!」
約2時間半にわたる収録で、常にハイの状態だった2人は「もう楽しくなっちゃって!」「何をしゃべったか覚えてない!」と口をそろえた。
その理由を聞くと、山里は「久しぶりに会えた若ちゃんに聞きたいことしゃべりたいことがたくさんあって、それがこぼれ出たっていう感じですね」「楽しかったんですよ。とにかく楽しかった!」と充実の様子。
一方の若林は「収録前は『今日は発言に気をつけよう』と思うんですけど、しゃべってて『いやぁ分かる!』ってなると、オーバーランしちゃうんです。これはしょうがないですね」と、山里が相手になるとブレーキが効かなくなるようだ。
前回のライブと同様に、本番まで一切顔を合わせず収録に入ったが、山里は「かたくなに楽屋を離して、スタジオ入りも時間差を付けられて、『その意味は何なんだろう…』って思うんですけど、結局この方法がいいのかなぁ。そうしないと、ここでしゃべることを本番前にしゃべっちゃうかもしれないですからね」と理解。
若林は「年齢を重ねれば重ねるほど、普段話す内容がシリアスになってくるんですよ。前は『この前こういうこと言ってスベっちゃってさぁ』みたいな話だったのが、最近は『世の中は…』って話になっちゃうから、そんな話をしてから本番に入るより、この体制が一番いいんですかね」と解釈した。
■テレビ収録の楽しさを再確認
新型コロナウイルスの感染防止対策により、各局で番組収録が少なくなっていたが、山里は「ソーシャルディスタンスを守りながらですが、同じ空間に人がいて、しゃべれるということのありがたみによって、こんなにも気持ちが上がることで、テレビの収録って楽しいんだぁとあらためて思いました。いろんな人が携わって作るものに関われることのありがたみを今、より一層感じているので、それで自分のタガが外れちゃったのかもしれないです(笑)」と分析する。
若林は「漫才っていうのが“密”なものなんだっていうのは、初めて考えました。『たりないふたり』の漫才って、気づくと山ちゃんに馬乗りになったり蹴飛ばしてたりするんですけど、今日は距離を空けなきゃいけないので、それができなかったのが本当に退屈でしたね(笑)。山ちゃんに暴力がふるえないなんて、もう『たりないふたり』の面白さが両翼もがれた感じですよ」とニヤリ。
これに対し、山里は「いや! 言葉で見事なドロップキックくらってるからね! すごい角度の高いやつ。俺は逆にソーシャルディスタンスで助かったよ!」と反論しながら、「これから春夏秋冬やって、若ちゃんのフラストレーションがどんどん溜まっていって、普通に漫才できるようになったときにそれが爆発したら、殺されるんじゃないかな…」と不安を打ち明けた。
今回の収録では、漫才ができないということで、スタジオに鎖でがんじがらめにされたサンパチマイクが置かれていた。若林は「それがなんか寂しくて…。前に行ってたバスケットコートも、今はフェンスが鎖でぐるぐる巻きにされてるんですよ」と吐露。
その上で、「早く山ちゃんに暴力ふるいたいなって思いますね(笑)」と願望を明かすと、間髪入れず「そこはバスケしたいって言えよ!」と山里のツッコミが飛んだ。
■40代でできると思わなかった
前回のライブが5年ぶりの復活だったにもかかわらず、今回の放送は半年ぶり。さらに春に加え、夏・秋・冬の放送が予定されている。
山里は「今回のテーマは“成長”の感じがします。春夏秋冬が終わったときに、ひょっとしたら大きな成長が得られるんじゃないかと思うので、そのために受ける傷は仕方ないと思って臨みます」と決意を表明。
若林は「10年くらい前にこの2人で『たりないふたり』をやらせてもらって、この2020年にまだできるというのは、本当に良かったなと思います。山ちゃんも俺も結婚して、40代でできると思ってなかったですから」と感慨を語りながら、「もし日テレの偉い人が見て、『春で終わり』ってことがないといいなと思いますね。たまにありますからね、“春夏秋冬”と銘打っといて春で終わっちゃうの」と警戒する。
山里は「縁起でもないこと言うんじゃないよ!」とたしなめたが、若林は「夏は必ずやりたいなぁ。(トークの)どこを使っても大丈夫なので」と、本音すぎるトークが公開されることへの覚悟を語っていた。