お笑い芸人のカンニング竹山が25日、曜日MCを務めるABEMAのニュース番組『ABEMAPrime』(毎週月~金曜21:00~)に生出演。新型コロナウイルスの影響で困窮しているホームレスへの給付金の支給について言及した。
番組では、新型コロナのホームレスへの影響に注目。これまではアルミ缶回収などの日雇い労働で現金収入があった人も、休業要請などによって仕事が激減し、さらに、支援団体による食料の支給や炊き出しも感染防止を理由に自粛が相次いでいる。その中で、ホームレスが支給を待つ10万円の特別定額給付金がきちんと彼らに届くのか、について議論した。
議論を始めるにあたり、給付金の支給は自治体ごとの判断に委ねられていており、ホームレスには届かない可能性があることについて、竹山は「前から言われてたんですけど、日雇いとかで生活してた方はコロナで生活できないんだから、本当は1番そこに10万円を渡さなきゃいけないのに。『住民票がないからもらえないでしょう!』って言われても、その渡す手立てがなくなったら『なんでそこの打開策を考えてないのかな?』って。その支給の仕方を一刻も早く考えることですよね」と指摘した。
番組では、ホームレスへの給付金対応として、自立支援センターで住民登録をする方法や、生活の本拠となる住所に認定された場所(ネットカフェ等)で住民登録をする方法が紹介。これに対し、生活困窮者の支援を行う一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事の稲葉剛氏は、「総務省が今回の給付金支給対象者というのを、4月27日の時点で住民基本台帳に記載されている方と決めています。様々なホームレス支援団体が各自治体と交渉を続けていますが、『自治体としては総務省がそう言う以上、住民票がない方には出せない』と言っています」と、受け取ることができない可能性を明かした。
番組に生出演したホームレスの男性は、生活保護という選択肢について問われると、男性は「役所には行ったんですけど断られたのでやめました。だから今1番期待しているのは給付金。10万円あれば地元に帰れるので…」と告白。これを受けて、稲葉氏は「役所に相談しても生活保護を受けられなかったというのは、違法な運用です。生活保護は、住まいがなくても今いるところの役所に申請はできるとなっている。ただ、実際ホームレスの人に対しては、各自治体の窓口が水際作戦という、困っている人が来ているのに追い返してしまう違法な運営をしているところが多く、その為に生活保護を受けられていない ホームレスの方は沢山いらっしゃいます」と課題を指摘した。
一連の話を受けて、竹山は「総務省も国もどう考えてるんですかね? じゃあ『ホームレスの人は知らないよ』ってことになるんですか? そこを1番救わないと。いま現場で仕事も止まってるし、そもそも仕事をする現場がないし。もう極端に言うと『死ね』って言ってることと一緒じゃないですか。国は国民全員に10万円を渡すって言ってたんですけど、国はホームレスのことは国民と思ってないのでしょうか?」と語気を強めた。