4K液晶VIERA 新製品のラインナップと価格
パナソニックは、“液晶VIERA最高峰”の高輝度なプレミアム液晶ディスプレイを採用した最上位4Kテレビ「HX950シリーズ」など、4K液晶VIERA 3シリーズ8機種を7月下旬より順次発売する。ハイグレードモデルと位置づける「HX900シリーズ」、43V型からのスタンダードモデル「HX750シリーズ」を用意する。価格はすべてオープンプライスで、店頭価格は未定。
新しい4K液晶VIERA 3シリーズのラインナップと店頭価格、発売時期は以下の通り。
■HX950シリーズ
- 65V型「TH-65HX950」:未定 / 8月下旬発売
- 55V型「TH-55HX950」:未定 / 8月下旬発売
■HX900シリーズ
- 75V型「TH-75HX900」:未定 / 7月下旬発売
- 65V型「TH-65HX900」:未定 / 10月発売
- 55V型「TH-55HX900」:未定 / 10月発売
■HX750シリーズ
- 55V型「TH-55HX750」:未定 / 8月下旬発売
- 49V型「TH-49HX750」:未定 / 8月下旬発売
- 43V型「TH-43HX750」:未定 / 8月下旬発売
いずれも4K/3,840×2,160ドットの液晶パネルとBS 4K/110度CS 4Kダブルチューナーを備え、別売USB HDDに新4K放送の裏番組録画もできる、4K液晶テレビの最新シリーズ。HX950シリーズは、新開発の明るいプレミアム液晶ディスプレイを搭載した液晶ハイエンドモデルで、“液晶VIERA史上最高クラス”の高輝度と高いコントラスト性能を実現する。HX900シリーズ(75V型以外)とHX750シリーズは、2019年発売のGX855、GX755の後継機種となる。
HX750は、従来は上位モデルのみに搭載していた技術を搭載して画質/音質を強化。上位のHX950/HX900では、画質処理エンジン「ヘキサクロマドライブ」や、地デジ放送も新4K放送も高コントラスト映像に高画質化する「AI HDRリマスター」、動きのある被写体をなめらかにくっきり表示する「オブジェクト検出 倍速処理」など、さらに進んだ高画質機能を備える。
全機種で立体音響のDolby Atmosに対応。HX950は現行の最上位モデル「GZ2000シリーズ」で採用している、テレビ背面上部に上向きに配置した「イネーブルドスピーカー」も搭載し、よりリアルな立体音響を実現する。
さらに、HX950/HX900はパナソニック独自の吸着機能付き「転倒防止スタンド」を搭載。スタンド底面の吸盤が接地面に吸着し、地震などの強い揺れでも倒れにくい独自構造を採用している。スイッチの構造を見直し、薄型デザインの転倒防止スタンドを新たに開発した。HX950のみスイーベル(首ふり)機能も備え、テレビを好きな向きに変えられる。視聴位置に合わせて見やすくしたり、掃除のときに手の届きやすい向きに変えるといったことも可能だ。
プレミアム液晶で画質強化したHX950、立体音響も
新4K放送やUltra HDブルーレイなどの普及によってHDRコンテンツが身近になったことで、コンテンツのダイナミックレンジが大きく拡大。テレビ側でそれらを余すことなく表現するには、液晶パネルのコントラスト性能を向上させることが重要となっている。
そこでHX950シリーズでは、輝度とデザイン性を高めた独自設計のプレミアム液晶ディスプレイを採用し、自社工場で高精度に組み上げて搭載。バックライトを強化すると同時に、ディスプレイ内部の部材構成を最適化することにより、「液晶VIERA史上最高クラス」の高輝度と高いコントラスト性能を実現する。これにより、新4K放送などのHDRコンテンツの光の輝きから暗闇まで「あらゆるシーンで高いレベルで光の表現が可能となった」という。また、新構造によりフレームデザインも刷新。パネル面とフレームの段差をなくしたフラット構造により、スタイリッシュなデザインを追求した。
HX950/HX900は、LEDバックライトの明るさをエリア毎に分割駆動する「バックライトエリア制御」と、液晶パネルの輝度情報を微少なエリア毎に制御することで明暗の表現力を高める「エリアコントラスト制御」を搭載し、“Wエリア制御”で高いコントラストと階調表現を両立。HX750はエリアコントラスト制御のみ備える。
HX950/HX900の画質処理エンジンは「ヘキサクロマドライブ」で、3次元カラーマネジメント回路の「3D-LUT(ルックアップテーブル)」を搭載し、暗部の色再現性の向上や、明部の色の鮮やかな表現を実現。人肌など淡い色や、輝く陰影の中の微妙な色合いまでも、リアルに映しだすという。HX750は「色忠実補正回路」を搭載する。
VIERAの上位機種で採用している「AI HDRリマスター」をHX950/HX900に搭載。地デジなどのSDR映像もAIを活用して「HDRのような高コントラストな映像に変換できる」という変換アルゴリズムで、新4K衛星放送のHDR(HLG、ハイブリッドログガンマ)画質を向上させるため、新たな画質処理アルゴリズムを採用。HLGの映像信号に含まれる明るさ情報をシーンごとにリアルタイムに解析し、パネルの持つコントラスト性能を最大限引き出せるようにHDR映像を高画質化処理することで、「あらゆる4K番組を明るく高コントラストに表示できる」としている。
3シリーズともHDR方式は、HDR10、HLG、HDR10+、Dolby Visionをサポート。また、ハイダイナミックレンジで写真の臨場感を伝える「HLGフォト」フォーマットにも対応する。
地デジやネット動画などの映像を、4Kにアップコンバートして表示する「4Kファインリマスターエンジン」を搭載。HX950/HX900は素材解像度検出にも対応し、例えば4K信号の中でも、元素材が8Kなどの高精細なものか、ハイビジョンから4Kへアップコンバートしたものかを認識し、それぞれに最適な高精細化処理を行って高画質化するという。
また、スポーツ映像などの動きの激しい映像をくっきり表示できる機能として、HX950/HX900は動く物体の境界線を認識して倍速補間を行う「オブジェクト検出倍速表示」に対応。HX750はバックライトの制御を高速に行う「クリアモーション」を備え、動きの速い映像でも残像の発生を抑える。
3シリーズともDolby Atmosの立体音響に対応。サウンドシステムには違いがあり、HX950はイネーブルドスピーカー2基、フルレンジ2基で総合出力60Wの「ダイナミックサウンドシステム」を搭載する。
HX950のテレビ背面上部に搭載したイネーブルドスピーカーは、天井の反射を利用してDolby Atmosコンテンツの高さ方向の音を再現し、画面中央に音像を定位。テレビのスピーカーのみで上下左右から音に包み込まれる、迫力の立体音響が楽しめるという。リモコンのマイクで音響環境を計測し、最適な音質補正を自動で行う「Space Tune Auto」も利用できる。
HX900とHX750は、フルレンジ2基と高剛性スピーカーボックスにより力強い音を追求した、30W出力のスピーカーシステムを採用。独自の測定方法に基づいた位相補正により音響特性・音像定位を改善し、「映像の中から聞こえてくるようなリアルな高音質」を体験できるという。また、映像と音声で回路を分離するオーディオ専用回路を採用。低ノイズ・低歪みな音声信号回路を実現したことにより、よりクリアでパワフルな音声を実現した。