フジテレビは22日、中国・ByteDance社傘下の動画配信プラットフォーム「西瓜視頻(Xigua Video)」と、戦略的パートナーシップを締結したと発表した。

フジテレビ本社=東京・台場

この提携によって、過去にフジテレビがゴールデンタイムに放送した人気ドラマなど多くの作品が、西瓜視頻を通じて中国全土に配信されることになる。

西瓜視頻は、ByteDance社が2017年に立ち上げた動画配信プラットフォームで、オリジナルショート動画、人気映画・ドラマなどを配信、サービス開始後すぐに多くのユーザーを獲得し、現在の月間アクティブユーザー数は1億を超える中国有数の巨大プラットフォームに成長した。

フジは2013年からiQIYI、Youkuなどの動画配信プラットフォームや大手映画・ドラマ制作会社であるSMGピクチャーズなどとビジネス関係を結び、中国市場にコンテンツを提供してきたが、これに加えて中国で若い世代に人気のByteDance社と提携を深めることで、中国におけるビジネス展開のさらなる拡大を図る。

また、新型コロナウイルスによる影響もあり、ユーザーの自宅でのコンテンツ視聴傾向が世界的に高まる中、アジア全域の若い世代のコミュニケーションを加速させていきたいとしている。

フジテレビ・コンテンツ事業室の秋元優里氏は「さまざまな番組を通じて時代を作ってきたフジテレビにとって、今回の戦略的パートナーシップ締結は最先端の潮流の中で新たな可能性に挑戦する機会と考えています。これまでの形にとらわれず、よりニーズにあった形で中国の視聴者ともつながれるよう、緊密な関係を築いていきたいと思っています」とコメントしている。