ビープライスはこのほど、クローゼットアプリ「JUSCLO(ジャスクロ)」登録者を対象として「自粛時に増えた行動・減った行動」をテーマにアンケート調査を実施、結果を公表した。
同調査は2020年5月11日〜5月15日、JUSCLOアプリ登録者を対象にアンケートを送付、フォームより451人の回答を得た。回答者は女性が9割以上、年代別に見ると30代の回答者が最も多く32.8%だった。
自粛前より増えた行動1位は「お片付け」(64.3%)。他の回答結果よりも大幅に高い割合となった。在宅時間が長期化し、家の中を快適にしたい欲が高まっていることがわかる。
理由として複数見られたのが、「外に出れないので、家の中に意識が向く」(40代女性)、「家にいる時間が長くなったので、気になる」(50代女性)、「部屋の中を少しでも快適にさせたいから」(40代女性)など「家の中に意識が向く」という回答。"STAY HOME"、"おうちで過ごそう"といった啓発活動もあり、より「おうちの環境」に意識がいった結果でもあるようだ。
また、「在宅勤務で粗大ゴミを捨てる時間ができたから」(40代女性)、「まとまった時間で片付け出来る機会が中々ないため」(20代女性)など、日常に追われてできていなかったお片付けができたという意見もあった。「ちょうど衣替えの時期だった」(30代女性)と、時期的な需要も重なったようだ。
動画視聴やオンラインでの買い物を抑え2位になったのは、意外にも「料理」(48.1%)だった。「暇だから、気持ちに余裕ができ、料理も時間をかけてするようになった」(40代女性)、「料理は自炊が増え、凝ったものを作ってみようと思うことが増えた」(20代女性)、「手間暇かかる料理を作る時間ができた」(30代女性)など、料理の時間が増えただけではなく、作る料理の質も上がっていると見られる意見が複数あがっていた。
増えた行動3位は「動画やTVの視聴」(45.9%)。「暇だから」「時間があるから」と時間が豊富にあることを理由にした人が目立った。「動画配信サービスが増えたから」(40代女性)、「無料コンテンツが充実したから」(40代女性)のように、STAY HOME期間に特化して提供されたサービスが行動のきっかけになっている人も見られた。
「その他」で目立った回答は、「手芸・洋裁・裁縫」などクラフト時間の増加だった。「マスクを手作りしました」(30代女性/40代女性) との声が複数あり、マスク需要の増加・市販マスクの売り切れといった環境も影響しているようだ。
少数回答として「猫との戯れ」(30代女性)や「お絵かきアプリでのお絵描き」(20代女性)の時間が増えたとの回答もあり、おうち時間に前向きに取り組んでいる様子が見受けられた。
自粛前よりも減った行動1位は「お化粧」(59.7%)、2位は「おしゃれ」(49.5%)。人に会う機会がないと、自分の見た目にかかわる行動が減ることがわかった。
とくにお化粧が減ったと回答した人は最も多く、回答者の過半数に達した。「外に出て行く機会が減ったから」(20代女性)、「人に会わないから」(30代女性)など、圧倒的に多かったのは人に会わないからお化粧もしないという意見。人と会うのでやむを得ずお化粧をしていたが、お化粧をしなくてよくなりお肌を休ませることができてうれしいという意見もあった。
「マスク着用でアイメイク以外しなくなった」(50代女性)、「メイクはマスクに付くのでしなくなった」(40代女性)など、マスクにお化粧が付くのを嫌がる意見も見られた。マスクで隠れない場所である、目もとのアイメイクだけは行うという意見も興味深い。
減った行動2位は「おしゃれ」おしゃれ(服装に気を配る)は減った行動2位にランクイン。「人前に出ないから」(40代女性)、「人目を気にしなくて良いから」(30代女性)、「外にも出ないし誰にも合わないので意識が低くなった」(40代女性)など、人と会う機会が減り、お化粧やおしゃれといった自分の見た目にかける行動が減っているという結果が得られた。
「近所へ出かけるだけのために気合を入れた格好をしないから」(30代女性)、「休みの日に食材を買いに行くことしか外に出る理由がないからおしゃれをする必要がなくなった」(20代女性)など、おしゃれは街中に出るときの特別なものである、という意識がわかる。また、おしゃれ、いわゆるファッション全般への需要が減っていることも読み取れる。リラックスできる服、肌あたりの良い服といった、着心地の良い家着には需要がありそうな印象だ。
減った行動3位は「運動」(44.6%)で、上位2位に迫る勢いだった。「部活禁止のため」(20代男性)、「スポーツジムが自粛中のため」(50代女性)、「在宅勤務になったから」(40代女性)、「外に出ないから」(20代女性)など、部活やスポーツジムなどの積極的な運動だけではなく、仕事や外出などの、運動が主目的ではないが動きのある行動がなくなったことで運動不足を感じる人がいることがわかる。
「その他」(4.9%)では、「外食が減った」「買い物が減った」「仕事が減った」などが寄せられた。特に外食と買い物が減った理由に関しては「店が開いていないから」(30代女性/40代女性)と、したいけれどできないという状況がうかがえた。
外出自粛前後で行動に変化があった人は全回答者の97.3%。アンケート結果をまとめたところ、自粛前後で行動に変化があった人(増えた、または減った行動がある人)の割合は97.3%にものぼることがわかった。自粛という、強制力がない中でも外部環境の変化(店の臨時休業や仕事のリモートワーク化)と、自らの意識変化により、行動を変化させた人が多い。
人との接触を控える環境下では「家の中の環境を快適にしたい」需要が上がり、「人のために装う」需要は下がる外出自粛によって巣ごもりを余儀なくされ、一番増えた行動は「お片付け」、一番減った行動は「お化粧」であることが明らかになった。
行動理由からは、「家の中を片付けて快適に過ごしやすく」「おうち時間を楽しく」といった、「家の中の環境を快適にしたい」需要が増加している。見た目に関係するお化粧やおしゃれ時間が減り、「人のために装う」需要の減少も見えた。
同社では、今後人との接触を減らす生活が推奨されるうちは、需要の変化は継続するだろうと分析している。