PRO TREKとして一歩先を行く20気圧防水性能を備え、様々なアウトドアフィールドでのアクティビティに対応する「Multi Field Line」(マルチフィールドライン)。その最新作が「PRW-70」だ。今回は、ブラックダイヤルの「PRW-70Y-1JF」に加え、ホワイトダイヤルの「PRW-70-7JF」の外観とディテールを写真でじっくりとお届けする。
機能や仕様などの概要は別記事『カシオ2020年春夏の時計新製品発表会・「PRO TREK」編』をご覧いただきたい。PRW-70Y-1JFは70,400円(税込)、PRW-70-7JFは68,200円(税込)で発売中。
モジュール(機構部品)はPRW-7000と同じ。それ以外はすべて刷新!
PRO TREKのマルチフィールドラインに「PRW-7000」という名機がある。PRW-70は、とどのつまり、そのダウンサイジング版だ。
高度、気圧/温度、方位を計測できるトリプルセンサーVer.3を搭載。高度は1秒/1m単位(※1)の計測が可能、急激な気圧変化を教える「気圧傾向インフォメーションアラーム」や、ダイヤルを水平にしなくても正確な方位を捉える「自動水平補正機能」といった先進機能を装備している。
※1:計測開始後最初の3分のみ
さらに、世界48都市31タイムゾーンのワールドタイムとUTC(協定世界時)の時刻表示、フィッシングタイム、ムーンデータ、タイドグラフ、日の出・日の入時刻の表示に対応。駆動はもちろんタフソーラー(ソーラー発電)で、マルチバンド6対応の電波時計機能により、時計用の標準電波が届く地域であれば、常に正確な時刻を表示できる。
これらのスペックは、ほぼPRW-7000と同等。ワールドタイムは、PRO TREKの本気の証し「8,000m峰の8座が位置するネパール・カトマンズ」のタイムゾーンにも対応している。
では、PRW-7000とPRW-70の大きさはどれほど違うのか。PR-W7000のケースサイズが58.7×52.3×14.5mmに対して、PRW-70は51.1×49.9×14.5mm。
……と書いてもピンと来ないと思うので、58.7×52.3mm(PRW-7000のケース径)の枠線を引いて、その中にPRW-70を置いてみた。天地左右ともにかなり小型化されていることが分かるだろう。
ダウンサイジング版とはいえ、仕上げや質感も一切手抜きなし。PRW-7000ではサファイアガラスだった風防がPRW-70では無機ガラスに、また、カーボンファイバーインサートバンドがシリコン樹脂製デュラソフトバンドになった点こそ廉価モデルと感じさせるものの、視認性の高いSTN液晶はそのまま。
むしろアイアン風のIP処理ケース(PRW-70Y-1JF)の質感は渋く、インデックスの長さや時分針の形状はより見やすく調整されており、ベゼルや見切り、レトログラードのインダイヤルに目盛りが追加されたされたことで、精緻さと時計らしさが向上している。
サイドボタン、フロントボタン、裏ぶた、センサーカバー、りゅうずもデザインを一新。サイドボタン上面の滑り止めは最新の3Dテクスチャーを使用してさらに滑りにくくなり、PRW-7000では夜間光らなかった潮汐計が光るように改良された。
りゅうずもつまみやすいクラウンタイプのデザインを採用。より引き出しやすく、回しやくなっている。つまり、多くの部分で名機PRW-7000を超えているのだ。
デュラソフトバンドは細身で着けやすく、しっとりとした触感で個人的には好み。特別な器具や技術がなくとも、スライドレバーによって簡単にバンドを取り外せるのもいい(もちろん装着も簡単)。
細かい隙間の掃除が容易になり、時計を美しく清潔に維持できるうえ、これに対応する交換用バンドやアタッチメントの単体発売も予定されている。デュラソフトバンドのカラバリやテキスタイルバンド、カラビナなどがラインナップされるので、着ける楽しみがさらに広がるだろう。なお、この別売りバンドは「PRW-50」「PRW-60」そして2020年夏に登場予定の「PRW-30」にも共通で対応(互換)する(※3)。
※3:PRG-600系のバンドは利用できないのでご注意ください
ホワイトダイヤルの「PRW-70-7JF」は、従来のPRO TREKらしからぬ印象を与える風貌と、視認性の高い通常液晶がポイント。水色の指し色も爽やかだ。
総合的に見て、文句の付けどころがまったくないPRW-70。アナデジのコンビモデルでアウトドアウオッチを探すなら、いや、腕時計を買おうとお考えなら、ぜひ候補に入れてほしい一本だ。