Android OS 4.0以降の端末であれば「Wi-Fiダイレクト」に対応しているため、2台のAndroid端末を直接Wi-Fiでつなぐことができます。
一般的にWi-Fiで通信するときには、アクセスポイント機能を持つルータなどの外部機器を利用しますが、Wi-Fiダイレクトではアクセスポイントの機能をソフトウェア的に実現します。つまり、Wi-Fiダイレクトを有効化したAndroid端末はWi-Fiアクセスポイントとして機能するため、ルータを設置することなしに、直接Wi-Fiで通信することができます。
Wi-Fiダイレクトは文字どおりWi-Fiネットワークを利用しますから、同じくワイヤレス通信規格のBluetoothと比較すると通信速度で大幅に勝るうえ、通信範囲も広くなります。大量の写真、大容量のムービーファイルなどをスピーディーにやり取りしたいときに適した接続方法といえるでしょう。
Android端末をWi-Fiダイレクトで接続するときには、両方の端末で「設定」→「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」→「Wi-Fi設定」の順に画面を開き、詳細設定にある「Wi-Fi Direct」を開きます(端末やAndroid OSのバージョンにより画面を開く手順は多少異なります)。しばらく待つと「ピアデバイス」欄に相手側の端末名が表示されるので、それをタップして相手側が「接続への招待」に同意すると、Wi-Fiダイレクトの設定は完了し接続済となります。
ファイルの転送には、Wi-Fiダイレクトに対応したアプリが便利です。Google Playで配布されているサードパーティ製アプリでいえば、「Wi-Fi Direct +」を2台のAndroid端末にインストールし、互いの存在を検出できれば、Wi-Fi経由で高速にファイルを直接送信できます。対応アプリは多くありませんが、大容量ファイルを転送する機会が多い場合には入手しておくと便利ですよ。