ロックバンド・X JAPANのYOSHIKIが16日、ニコニコ生放送とYouTube Internationalサブスクリプション内の『YOSHIKI CHANNEL』にて、LAの自宅より4回目の生配信を実施。新型コロナウイルス終息後のエンタメ業界についてて語った。
まずは、YOSHIKIが住むLAで外出制限が3カ月延長されたことに触れ、「今は“STAY HOME”から、英国が掲げるスローガン“ STAY ALERT”という第二のフェーズにきている。 経済も回さなければいけないので、職業によっては営業自粛の緩和が始まっている。しかし、医療崩壊を起こさないためにも、ワクチンができるまでは油断できない」とコメント。
知人である医学者達の意見を参考にした上で、「ワクチン開発後も、臨床試験や世界各国への配布を考えると膨大な時間がかかることが予想されるため、今後は経済を回しながら、ウイルスと共存していく必要があるだろう」と推測した。
エンタメ業界については、「これはアメリカで議論されている例だが、仮にコンサートができるようになったとしても、フィジカルディスタンスを保つために席を一つずつ空ければ、売り上げが50%減ってしまう。さらに換気システムを整えようとしたら、設備投資もしなくてはならない」と厳しい状況に立たされていることを伝え、「最悪の事態も想定しておくべきでは」と意見。
「僕らが今後もミュージシャンとして生計を立てていくのであれば、プランA、プランB、プランC……と、さまざまなプランを持っておかなければいけない。今までのようには戻らないといった想定をして動く必要がある」と、自身の活動についても俯瞰的な考えを明らかにした。
また、フランスのモード誌『Numero』や日本経済新聞に記事を掲載されたことをきっかけに、芸術とビジネスの関係性について考えたというYOSHIKIは、「僕は、たとえビジネスとして成り立たなくなったとしても音楽を続けるだろう。すべての芸術がビジネスとして成り立つ必要はないと思う。僕は自分の音楽で人を支えたい。また、もし音楽を続けられるのであれば、自分の作った作品の感想を聞いてから死にたい」と真摯に語った。
さらに父やメンバーなど、身近な人たちを亡くしていることに触れ、「僕は、死から逆算して考えるタイプで、ある種、破滅志向がある。残された時間で何をすべきか。あと何曲の作品を世に出せるかを常に考えている。そう考えると、今自分は本当にやりたいことをやれているのかと考えてしまう」と語る場面も。最後には「今は交響曲の作曲を行っており、コンサートが開催できない状況でも、とても充実している」と音楽活動への前向きな姿勢を見せた。
この日は『サンリオキャラクター大賞』の中間発表でyoshikittyが第5位にランクインしたお祝いとして、ゴールデンボンバー・歌広場淳からのコメント動画も配信。「今年はどこまでいくのか非常に楽しみです!」と自宅からエールを送る歌広場の姿に、YOSHIKIも思わず笑みを浮かべていた。
次回の配信は、5月23日。エンタメ業界の今後について再びYOSHIKIが語る。今回の配信では「2、3週間のうちに、昨年より動いている僕の音楽関係や映画関係に関する発表があるかもしれない」「23日の配信で良い発表ができるかも」といった発言もあり、その発表内容に期待が高まる。