朝日酒造は5月15日、プレミアムライン「久保田 萬寿」の新商品として「久保田 萬寿 自社酵母仕込」純米大吟醸を発表した。価格は10,000円(税抜)で、5月19日(火)より数量限定で出荷、朝日酒造オンラインショップでは5月21日(木)より発売される。
「五百万石」を磨き上げ自社酵母で仕込み
新潟の米と水を使った「久保田」「朝日山」「越州」などの日本酒で知られる新潟県長岡市の酒蔵「朝日酒造」。中でも「久保田」は創業時の屋号「久保田屋」を関した同社の代表的な銘柄だ。そんな「久保田」においてプレミアムラインに位置づけられている「久保田 萬寿」に、新商品「久保田 萬寿 自社酵母仕込」が登場した。四合瓶(720ml)で提供され、アルコール度数は15%。
「久保田 萬寿 自社酵母仕込」は、酒米、精米方法、自社酵母の3つにこだわって醸した特別な「久保田 萬寿」だ。関連会社である「あさひ農研」が育てた新潟県長岡市越路地域産の酒米「五百万石」を100%使用し、米の形状を保ちながら精米する自社開発の精米プログラム「原型精米」によって精米歩合40%を実現。数千種の酵母から自然発生的に得られた、より香りをきれいに引き出す自社酵母で仕込みを行った。
朝日酒造 商品企画部 部長の田村博康氏は「久保田の誕生から35年が立ち、いま久保田には時代に合わせたリブランディングが求められています。今回発売する『久保田 萬寿 自社酵母仕込』も、その戦略の一環にある商品です。変わりゆく時代とお客様の声に耳を傾け、納得いただけるおいしさを追求しました」と開発の意図を説明する。
重層的な香り、存在感とキレのある味わい
朝日酒造 日本酒研究センターの中村諒氏は、開発にあたって自社酵母以外も含めて十数種類の酵母を用いて試験醸造を行ってきたと解説。自社酵母の特徴を「華やかな香りでありながら単調ではなく、重層的な吟醸の香り」と表現し、既存の萬寿の特徴でもある味の深み、久保田としてのキレを併せ持った日本酒を目指したと話す。
中村氏は「重層でエレガントな香りと、深みのあるまろやかな味わいが口の中に広がり、存在感のある味わいながらも、後味は透き通るのようなキレを感じられます」と「久保田 萬寿 自社酵母仕込」の味わいを説明。オススメの飲み方として「グラスに少量の10-15度くらいの冷たすぎない冷や」を、合う和食として「豚の塩釜焼」や「鯛の昆布締め」、合う洋食として「白身魚のアクアパッツァ」や「ローストポーク」などを挙げた。
「これまで萬寿をご愛飲いただいていたお客様はもちろんのこと、久保田を知っているけど飲んだことがない人、最近飲んでいないという人にも楽しんでいただきたいと思います。ぜひ成人式や結婚式、昇進祝い、還暦の祝いなど人生の節目に飲んでください。また、コロナウイルス流行の影響によって、直接お酒を酌み交わすことができない方もいらっしゃるでしょう。ご自宅でのオンライン飲み会で節目を祝うときにもご利用いただければと思います」(中村氏)
Youtubeでのライブ配信も実施
朝日酒造は日本酒に関するさまざまなイベントを行っているが、コロナウイルス流行に伴う外出自粛の影響を受け、5月中旬現在、すべてのイベントを中止している。一方で、オンラインを通じてさまざまな情報を発信しており、4月にはYoutubeの朝日酒造公式チャンネルにてバーチャル酒蔵見学を行う「オンライン蔵フェス」を開催した。
また5月からは、毎週金曜日の夜6時から「KUBOTA SAKE ONLINE SALON」を同チャンネルでライブ配信しているという。田村氏は「Youtubeのライブ配信などを利用して、日本酒の楽しみ方やおいしさを伝えられるようにこれからも企画を考えていきたい」とアピールする。