お笑いコンビ・ナインティナインがパーソナリティーを務めるニッポン放送『ナインティナインのオールナイトニッポン』が14日深夜、約5年8カ月ぶりに復活した。2014年9月に矢部浩之が卒業し、それ以降、『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(毎週木曜25:00~)として岡村隆史が単独で出演してきたが、この日から矢部がレギュラー復帰。2人で再スタートを切った。

  • ナインティナインの矢部浩之と岡村隆史

岡村は4月23日放送の同番組で、新型コロナウイルスの影響で収入が減少して生活に苦しむ女性が、終息後に短期的に風俗業に携わる可能性があると発言し、「女性蔑視」「性的搾取」など批判の声が続出。30日の同番組で謝罪し、相方の矢部浩之も登場して公開説教した。矢部は5月7日にも登場。そして3週連続の登場となったこの日、復帰を発表した。

「こんばんは岡村隆史です」「こんばんは矢部浩之です」とスタートした今回、岡村は「結果的に相方には3週連続出ていただく運びになってしまいました。本当に申し訳ない。こうやって来てくれるっていうのはなかなかしんどいことやったと思います。というのも、『岡村隆史のANN』ということで5年半ほどやらせていただいている中で、ある意味アウェイじゃないですけど、そういうところに来てくれるっていうことだけで非常にありがたい」と矢部に感謝。

「今日こうやって相方が来てくれているのにも実は大事なわけがありまして。僕が発言したことによって不快に思われた方がたくさんいる中で、あの発言をしてしまった日から、どういう風にこのラジオに向き合っていくべきか、いろいろ話もさせていただいて。そういうようなことを今日、できるだけみなさんに詳しくお話できたらなという思いなんです」と伝えた。

そして、スタッフによる番組の今後についての話し合いで、「矢部浩之しかいない」と矢部の復帰しかないという結論に至ったことを明かし、「この『岡村隆史のANN』を新しく、そして今の時代のラジオに変えていくにはそれしかないと思った。頼るところは相方・矢部浩之しかいてないんじゃないかと思った」と岡村も同じ思いだったという。

矢部復帰に向けて、岡村が電話でお願い。岡村は「『頼む』という話をさせてもらった。もちろん状況が全然違うわけですし、5年半…きれいに羽ばたいて、家族もいるしっていうことになると、実際のとこ難しいかもわからんけどお願いするということしかできへんかったから、どうかなという話をさせてもらいました。『一緒にやってくれ』とお願いして、相方も『わかった』と言ってくれた。断られたらどうしようっていう気持ちだったんですけど、『ええよ』と言ってくれた」と矢部とのやりとりを明かし、「そこから全部がまた動き出すというか、ちょっと前に進み出す。ちょっと新しく変わっていけるのかなという思いになり始めて…」と語った。

各所との調整に動いてくれたスタッフにも感謝した岡村。「改めて2人で再スタートさせていただくことになりました。そのスタートの日なんですが、5月14日、つまりは、今日ということでございます。本当にありがとうございます」と復活を宣言した。

矢部は「翼をしまわないといけないよね。羽ばたいていたから」とコメント。岡村が「やってくれるっていうことで本当にいいのかな」と申し訳なさそうに話すと、矢部は「ほんまそれしかないでしょ! ほんまに緊急事態やったから。『岡村隆史のANN』終わるか、『ナインティナインのANN』やるか、二択しかないと思ったから」と返し、「よかったなと思うのは、5年半見事に1回も聞いたことないねんけど、何も変わってないから特に戸惑わない。変わってたら焦るんだけど、本当に変わってない。助かったかな、逆に」と話した。

すると岡村は「最初に怒鳴りがあったじゃないですか。それはなくなってるんですよ。一言がなくなってふわーと始まってタイトルコールしていた」と伝え、矢部が「戻します?」と言うと、岡村も「ヘビーリスナーの方はそれを楽しみにしてくれているかもしれないですから」と、怒鳴りを復活させることに。そして「OK!」という5年8カ月ぶりの怒鳴りで、『ナインティナインのANN』として再スタートを切った。