新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛で、初めてオンライン商談にチャレンジしている人もいるだろう。
「何が分かっていないのかも分からない」という状況で、商談において最低限「これだけは気を付けたい」というポイントについて、オンライン商談システム「bellFace」を提供する、ベルフェイス株式会社セールスグループの岩田恭行 ゼネラルマネージャーにお聞きした。
トラブルで「商談自体が成り立たない」は絶対避けたい
社内の会議であれば「調子が悪いので諦めよう」というのも可能ですが、トラブルの発生で「商談自体を出直します」というのは絶対に避けたいところです。
特に「映像は見えるが、音声が聞こえない」というトラブルは多いので、画面だけ共有しながら電話で対応できるようにしておくとか、他の商談ツールを別途インストールしておくとか、"保険の保険"まで用意しておきましょう。
お客様側の環境が悪く、商談ができない事態を避けるために、事前に使い方の案内をしておくことも双方にとって大事です。
例えば弊社では、オンライン商談を行う際やWebセミナーを開催する際にも、参加者用のマニュアルを作って参加の仕方を丁寧に案内しています。
丁寧な案内があれば、お客様もストレスなく商談に入れるので、マニュアルを作ってしまうのはオススメです。
職場で共有マニュアルを作成するのもお勧めです。
「逆光」「生活感のある背景」に気を付けよう
カメラで自分の顔を映す際、逆光だと表情が暗くなってしまうので気を付けましょう。実際に逆光と順光で比較して商談を受けてみると、驚くほど印象が変わります。
また、背景には出来れば何も映っていない方が望ましいし、そうでなくとも洗濯物など生活感が出るものは最低限映らないようにしましょう。
PCスタンドを使って画面を顔の位置まで持ってくると、背筋が伸びて声が出やすくなります。特にノートパソコンを使っている人は、目線が下になりがちで、お客様からみると見下されているように映ることもあるので、気を付けましょう。
「情報量の多い資料」は作らない
訪問時の資料作りと大きくは変わりませんが、ビジュアルをメインにしたスライド作りを心がけましょう。「1つのスライドに1つのメッセージ」を意識して情報量が多くならないようにするのも大切なポイントです。
オンライン商談ではどうしても一方的に話しがちなので、質問を受け付けるスライドを合間にいくつか差し込むと、自然と双方向のやりとりを増やすことができますよ。
商談に「1時間」は長い
訪問営業の場合、1時間の商談を想定して、プレゼンを組み立てている人が多いかもしれませんが、オンライン商談では「長い」と感じてしまうお客様が多いです。
オンラインの場合、お客様が醸し出す「説明を聞くのに飽きてきた」という雰囲気を感じ取るのは難しいですし、「気づかないうちにものすごい時間を使ってしまった……」という事態に陥りがちです。
特にお互いに慣れていないと、長時間のオンライン商談は疲れてしまいますから、30分~40分以内の商談を想定してプレゼンを組み立てておきましょう。
「訪問営業と同じ」と考えれば、マナー違反は防げる
商談の場がオンラインに変わっても、ビジネスマナーは訪問時と変わりません。
例えば、商談時の席順を考えれば「自分の映っている映像は画面の右下に置いておこう」と気遣えるかもしれません。普段からお客様が見えなくなるまでお辞儀をして商談を終えているのなら、オンラインでもWeb会議室からは最後に退出しようと考えられるはずです。
今ではオンライン上でデータをお渡しできる名刺交換ツールなど、訪問営業と変わらない環境を実現するためのツールが続々と開発されています。こういった最新の技術も活用しながら、トレーニングを積んでいけば、かならず商談スキルは向上するので、ぜひトライしてみてくださいね。