NHKで10日、テレビや映像メディアについて、番組制作者や動画クリエーターが語り合う討論番組『あたらしいテレビ 徹底トーク2020』(総合 23:00~24:00)が放送される。

  • 『あたらしいテレビ 徹底トーク2020』

いま、多くの人が“日常”から遠く離れた現実に向き合っている。テレビや映像メディアもかつてない激変の真っただ中だ。リモートで収録する手法が活発化したり、タレントたちがSNSで自撮りの映像を発信したり。そんな今の状況や今後について、局もジャンルの垣根も越えて語り尽くす。

パネリストは、佐久間宣行氏(テレビ東京 プロデューサー)、土屋敏男氏(日本テレビ シニアクリエイター)、野木亜紀子氏(脚本家)、疋田万理氏(メディアプロデューサー)、ヒャダイン(音楽クリエイター)、フワちゃん(YouTuber芸人)。語りは、松本まりか(俳優)、司会は、NHKの杉浦友紀アナウンサーが務める。

フワちゃんは、NHK討論番組に初出演。YouTubeとテレビのバラエティ番組の垣根を越えて活躍するフワちゃんだからこその視点で議論に参加する。そして、海野つなみ原作『逃げるは恥だが役に立つ』で注目された脚本家の野木氏は、フィクションの作り手としてどのように社会と向き合うか、みずからの姿勢を語る。また、「電波少年」シリーズでおなじみの“T部長”こと伝説のプロデューサー・土屋氏は、現在の状況をテレビ人生最大の衝撃として捉え、テレビ制作者たちに奮起をうながす。

5月頭の番組収録は、出演者やスタッフの安全と健康に配慮し、完全にリモートで行われた。出演者たちは、それぞれの自宅や会社にいながら、オンライン通話アプリで互いにやりとり。話題は、インスタライブがもたらすもの、ドラマの再放送の可能性、星野源の「#うちで踊ろう」についてなど、おおいにふくらみ盛り上がった。約3時間におよぶ収録を終えた出演者たちは、最後には「オンライン打ち上げしましょう!」「いつかリアルで会いましょう!」と約束を交わしていた。

収録後、フワちゃんは「収録時間爆長い! 爆疲れたけど、爽快感があった。みんなでアイデア出したり、『いまこういうのがダメだよね』『こういうのは逆にいいよね』って頭ひねって考えていくっていうのが、いままで経験したことのない面白さで、爽快感のある収録。みんなでマラソン完走しちゃった、みたいなノリ。駅伝? なんか、たとえうまくいってないけど、だいじょぶかなわら」とコメント。

野木氏は「いろんな世代の方がいて面白かったですね。フワちゃん、元気でいいなぁ、まぶしいなぁと思いながら参加してました。コロナウイルスのことがあるよりも前から、SNSの台頭によってテレビの存在意義が変わってきた状況があって。そうした中で今回のことが起こって、テレビが変わるいい機会なのかもしれないと思いました」と語った。

(C)NHK