アカリクは5月1日、「21卒大学院生(修士・博士)の就職活動」の実態把握を目的とした調査の結果を発表した。調査は4月24日〜27日、アカリクに登録している21卒の大学院生(修士・博士)206名を対象にインターネットで行われた。
調査によると、修士課程・博士課程の大学院生75.2%が「現在就職活動を行っている」とのこと。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、「現在、就職活動について不安がある」という大学院生は、72.8%にのぼった。
「オンラインでの採用を進めている企業」に対するイメージを聞くと、「リモートワークなど柔軟な働き方が期待できる」(68.4%)が最も多く、次いで「イノベーティブ(革新的)である」(45.1%)、「社員や経営層が優秀である」(34.0%)と続き、オンライン採用が大学院生にとって良いイメージをもたらしていることが分かった。
続いて、「オンラインでの採用を行っているかどうかが志望度に影響することはありますか?」と尋ねたところ、「かなりある(行っている企業を積極的に志望する)」が30.1%、「多少ある」が45.1%と、7割超の大学院生がオンライン採用の実施有無が志望度に影響することを示す結果に。オンライン面談や面接に対する満足度を聞くと、63.1%が「(非常に)満足」と回答した。
また、オンライン面談・面接を受けた大学院生のうち、15.6%が「オンライン形式の面談・面接で一度も対面を行わずに内定まで完結した」ことが明らかに。さらに、約4割の大学院生は「まだわからない」と回答していることから、内定に至っていないもののオンラインのみで選考が進んできた大学院生は多く、最終的にオンラインで内定まで完結するケースがさらに増加すると考えられる結果となった。
次に、企業選びで重視することを教えてもらったところ、1位「業務内容」(67.5%)、2位「自身が成長できそうな環境であること」(54.4%)、3位「研究や学んできたことが活かせる環境であること」(49.5%)という結果に。大学院生が企業選ぶ際には、「業務内容」に加えて「自身が成長し活躍できる環境」を重視していることが分かった。
また、「新型コロナウイルス感染症が発生する前とあとで、就職活動における選社軸の変化がありましたか?」と質問したところ、約3割が「(かなり)変化した」と回答。新型コロナウイルスを受けて、面接オンライン化、テレワークの導入、業界を幅広くみるなど企業の選社軸に変化がある大学院生がいることがわかった。