ASRockはIntel 400シリーズチップセット搭載マザーボード・ラインナップを発表した。新たに登場したデスクトップ向けIntel第10世代Coreプロセッサファミリ(Comet Lake-S)は従来のLGA1151ソケットからLGA1200に変更されるとともに、サポートするチップセットもIntel 400シリーズとなる。

ASRockのIntel Z490チップセット搭載マザーボード・ラインナップの特徴は、今回新たなハイエンドモデル「PG Velotica」が登場した点。ほかバリューモデルまで2.5GbE対応モデルを用意している点と、Mini-ITXモデルに力を入れている点も挙げられる。

Z490ハイエンドモデル

ハイエンドを中心に一部モデルではPCI Express Gen4世代向けの設計が施されている。PCI Express Gen4対応のクロックジェネレータを採用することで将来対応CPUが登場した際にGen4対応するという触れ込みだ。そのCPUが登場した場合、PCI Express x16スロットとM.2スロットがGen4に対応するとのこと。

  • ASRock、TaichiからMini-ITXまでIntel 400シリーズ搭載マザーボード発表

    Z490 Taichi

  • Z490 PG Velotica

ハイエンドには2モデル。Z490 TaichiとZ490 PG Veloticaがリリースされた。Z490 PG Veloticaはスペックから読み取るとZ490 Taichiの下位となり、PCBがASRockのブランドカラーである黒/グレー/赤の3色。アクティブファンを搭載するVRMヒートシンクや、放熱PCBテクノロジーを採用するなど冷却面を強化している。

Taichiとの違いはチップセット&M.2ヒートシンクなどデザイン面や拡張スロットレイアウト、電源フェーズ数(Taichiは14フェーズ、PG Veloticaは12フェーズ)、無線LANの有無(TaichiはWi-Fi 6対応)、オーディオ機能など。オーディオ機能はどちらもコーデックはRealtek ALC1220を用いるが、TaichiはESS SABRE9218+WIMA製オーディオコンデンサを追加、PG VeloticaはTIのNE5532アンプを追加している。有線LANは共通で2.5GbEのRealtek Dragon RTL8125BGと1GbEのIntel I219-V。

Z490メインストリームモデル

メインストリームにはZ490 Steel LegendとZ490 Extreme4の2モデル。両モデル、PCBカラーやヒートシンクの造形に違いがあるもののスペックはほぼ共通だ。ただしSteel Legendは高耐久・安定志向のモデルとして、PCI Express x16スロットに15μの金メッキ処理を施している。

  • Z490 Steel Legend

  • Z490 Extreme4

こちらの2製品もPCI Express Gen4対応設計。電源回路は10フェーズ。有線LANは2.5GbEのDragon RTL8125BG。オーディオはRealtek ALC1220を採用している。ストレージはM.2スロットが3基、Serial ATA 3.0が6ポート。

Z490バリューライン

バリューモデルではZ490 Pro4とZ490 Phantom Gaming 4/2.5G、そしてmicroATXのZ490M Pro4がリリース予定。Z490 Pro4とZ490M Pro4にはM.2ヒートシンクが搭載されるが全体的なヒートシンクサイズは上位モデルと比べると小さくなるほか、バックパネルが一体型ではなくなる。電源回路は10フェーズだ。

  • Z490 Pro4

  • Z490 Phantom Gaming 4/2.5G

  • Z490M Pro4

ネットワークはZ490 Phantom Gaming 4/2.5Gのみ2.5GbEのDragon RTL8125BGでほかは1GbEのIntel I219-V。ストレージはM.2スロット2基。Serial ATA 3.0はATXモデルが6ポート、microATXモデルが4ポート。

Z490 Mini-ITXモデル

ASRockではIntel Z490搭載Mini-ITXマザーボードが2モデル用意されている。上位がZ490 Phantom Gaming-ITX/TB3、スタンダードモデルがZ490M-ITX/ac。

  • Z490 Phantom Gaming-ITX/TB3

  • Z490M-ITX/ac

Z490 Phantom Gaming-ITX/TB3は製品名のとおりThunderbolt3を搭載する。Thunderbolt3端子はバックパネルに搭載されている。電源回路はMini-ITXとしては多めの8フェーズ。バックパネル側と上部に小径ファン付きのヒートシンクを備える。また、有線LANも2.5GbEのDragon RTL8125BG、無線LANはIntel製Wi-Fi 6対応のものを搭載、オーディオもTI製NE5532アンプを搭載するといった具合で機能を詰め込んでいる。ストレージはM.2スロット×2とSerial ATA 3.0×4.。

Z490M-ITX/acは電源回路が7フェーズでVRMヒートシンクもやや小ぶり。ただしチップセット&M.2ヒートシンクは巨大だ。ネットワークは有線が2.5GbEのDragon RTL8125BG、無線はIntel製Wi-Fi 5対応のものを採用している。ストレージはM.2スロット×2およびSerial ATA 3.0×4。

H470/B460搭載モデル

Intel Z490チップセット搭載マザーボードのほか、同じ400シリーズチップセット搭載モデルとして、H470搭載モデル、B460搭載モデル、H410搭載モデルなどが同社サイトで公開されている。