ASUSTeKはIntel Z490チップセット搭載マザーボード・ラインナップを発表した。新たに登場したデスクトップ向けIntel第10世代Coreプロセッサファミリ(Comet Lake-S)は従来のLGA1151ソケットからLGA1200に変更されるとともに、サポートするチップセットもIntel 400シリーズに変わる。

ROG MAXIMUS

オーバークロッカー&ゲーマー向けのROG MAXIMUSシリーズは4モデル。ROG MAXIMUS XII FORMULA / APEX / HERO(WI-FI)がATXフォームファクタで、ROG MAXIMUS XII EXTREMEのみE-ATXフォームファクタだ。

  • ASUS、Comet Lake-S対応のIntel Z490マザーボードを一挙16モデル

    ROG MAXIMUS XII EXTREME

  • ROG MAXIMUS XII FORMULA

  • ROG MAXIMUS XII APEX

  • ROG MAXIMUS XII HERO(WI-FI)

ROG MAXIMUS XIIシリーズの電源回路は応答速度重視するためにフェーズダブラーを使用しないTEAMED POWER ARCHITECTUREを採用。HERO(WI-FI)のみ14+2フェーズ、ほかは16フェーズ構成。PWMコントローラはすべて共通だがMOSFETはEXTREMEが90A品、FORMULAとAPEXが70A品、HERO(WI-FI)が60A品。EPS12VはEXTREMEとAPEXが8ピン×2、ほかは8+4ピンと異なる。なお、EPS12Vには冷却用の金属カバー「PROCOOL II」を装着している。

OCメモリの対応はAPEXのみDDR4-5000+、ほかは4800+。メモリ回路の設計手法をT-トポロジからデイジーチェーンに変更しOC能力を高めたと言う。また、32GBモジュール4枚使用時でも高クロック、低遅延の動作が可能と言う。

冷却をモデル別で見ると、EXTREMEはチップセットとVRMをヒートパイプで結ぶ大型ヒートシンクを採用。FORMULAのVRMヒートシンクは水冷&空冷両対応の「CrossChill hybrid」。

インターフェース面ではまずすべてのモデルがThuderbolt3に対応。EXTREMEのみ拡張カード「ThunderboltEX 3-TR」が付属し、ほかはボード上にヘッダーを持つことで別途カードを追加することで利用できる。ThunderboltEX 3-TRを今後単品販売する計画もあるとのこと。有線LANは全製品2.5GbEのIntel i225-Vを搭載。さらにAPEX以外の3モデルはMarvell AQtion AQC107の10GbEチップも追加搭載する。無線LANはすべてIEEE802.11ax対応のIntel Wi-Fi 6 AX201。

シリーズのモデル別でそのほか特徴となる部分をいくつか挙げる。まず統合GPU用として映像出力を持つのはROG MAXIMUS XII HERO(WI-FI)のみでHDMI 1.4b。また、EXTREMEのみUSB 3.2 Gen2x2 Type-Cを搭載することに加え、PWMファンを6基とLEDストリップ3基を追加できるFan Extension Card IIが同梱される。

ROG STRIX

ゲーミング向けのSTRIXシリーズはROG STRIX Z490-E GAMING / Z490-F GAMING / Z490-A GAMING / Z490-G GAMING(WI-FI) / Z490-G GAMING / Z490-I GAMINGの6モデル。

  • ROG STRIX Z490-E GAMING

  • ROG STRIX Z490-F GAMING

  • ROG STRIX Z490-A GAMING

  • ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-FI)

  • ROG STRIX Z490-G GAMING

  • ROG STRIX Z490-I GAMING

ROG STRIX Z490-E/F/A GAMINGの3モデルはATX、Z490-G GAMINGと同(WI-FI)はmicroATX、Z490-I GAMINGはMini-ITX。電源回路は、Z490-E GAMINGが14+2フェーズ、Z490-I GAMINGが8+2フェーズのほかは12+2フェーズ。MOSFETはDr.MOS仕様。

マルチGPU対応はZ490-E/F GAMINGが2way SLIおよび3way CrossFire対応、Z490-A GAMINGとZ490-G GAMINGおよび同(WI-Fi)は2way CrossFire対応。

映像出力はすべてのモデルが搭載している。DisplayPortはすべてv.1.4だが、HDMIはZ490-I GAMINGのみv.2.0a、ほかはv.1.4bとなる。有線LANは6モデルともIntel i225-Vによる2.5GbE。無線LANはZ490-G GAMING(WI-FI)とZ490-I GAMING、Z490-E GAMINGはIntel Wi-Fi AX201を搭載する。Thunderbolt3に関しては、Z490-G GAMING、同(WI-Fi)およびZ490-I GAMINGはヘッダーを持たないがそのほかZ490-E/F/A GAMINGは搭載している。

TUF GAMING

ゲーミング向けでも高耐久を訴求するTUF GAMINGシリーズはTUF GAMING Z490-PLUS(WI-FI) / Z490-PLUSの2モデル。ともにATXフォームファクタだ。

  • TUF GAMING Z490-PLUS(WI-FI)

  • TUF GAMING Z490-PLUS

両モデルは基本的に同スペックで、異なるのはWi-Fiの搭載/非搭載、Z490-PLUSが一つUSB 2.0ヘッダーが多いといった点。マルチGPUへの対応は2way CrossFireまでとなる。電源回路は12+2フェーズで、Z390世代のTUFからCPU側を倍増。合わせてDr.MOS仕様となった。

有線LANはここまでのモデルと異なりIntel I219-Vの1GbE。Z490-PLUS(WI-FI)はIntel Ei-Fi AX201を搭載している。また、Thunderbolt3ヘッダーも搭載している。

ProArt

クリエイター向けに加わったのがProArtシリーズ。同社ディスプレイのクリエイター向けモデルと同じシリーズ名だ。ProArtシリーズはATXモデルのProArt Z490-CREATOR 10Gが1モデルのみ。

  • ProArt Z490-CREATOR 10GとHyper 10G LANカード

ProArtシリーズでは、Thuderbolt3がオンボードとなり、バックパネルに2ポート用意されている。また、ネットワークに関しては有線LANのみで、2.5GbEのIntel i225-Vおよび拡張カードのHyper 10G LANが同梱される。映像出力はHDMI×1。バックパネルにDisplayPort×2があるがこれはThunderbolt3のための映像入力だ。

電源回路は12+2フェーズでCr.MOS仕様。制御ソフトは専用の「ProArt Creator Hub」が用意され、1画面でファン回転数、ディスクとメモリの使用量、システムロードと温度が確認できる。AI Suite IIIやネットワーク最適化機能のCreationFirstも同画面から呼び出すことができる。

PRIME

スタンダード、汎用モデルのPRIMEは3モデル。PRIME_Z490M-PLUSのみmicroATXで、ほかPRIME Z490-A / Z490-Pの2モデルはATX。

  • PRIME Z490-A

  • PRIME Z490-P

  • PRIME Z490M-PLUS

電源回路は上位のZ490-Aが12+2フェーズ、Z490-Pが10+1フェーズ、Z490M-PLUSが8+1フェーズ。マルチGPUはZ490-Aが2way-SLIおよび3way-CrossFire対応でほか2もでるは2way-CrossFireまで。無線LANは非搭載で、

有線LANはZ490-Aが2.5GbEのIntel i225-V、Z490M-PLUSが1GbEのIntel I219-V、Z490-Pが1GbEのRealtek RTL8111H。Thunderbolt3ヘッダーはATXのPRIME Z490-A/Pモデルで搭載。また、Z490M-PLUSは今回発表されたASUSTeKのIntel Z490搭載モデル中では唯一DVI-D映像出力を搭載している。