アップルは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、世界各地で実施されている公衆衛生対策の活動を先端テクノロジーで支援しています。その一環として、Appleマップのナビゲーションデータを集計して、国や都市、地域別に人の移動傾向(モビリティ・トレンド)を可視化するためのツールを公開していますが、このほど日本の47都道府県別のモビリティデータが検索できるようになりました。
最新の集計データは、米アップルのWebサイト「Apple Maps 移動傾向レポート」にて毎日アップデートされています。「Mobility Trends」に日本の都道府県名をアルファベットで入力して検索をかけると、各都道府県別に「徒歩」「自動車」「公共交通機関」のそれぞれによる移動量をパーセントで数値化、日ごとの変化がグラフになって表示されます。
アップルがツールを公開した当初から提供する主要都市と、63の国や地域の移動傾向は、2020年1月13日から振り返ることができます。世界各地のデータ一式をCSV形式でダウンロードして参照することも可能。
これらのデータは、iPhoneなどのアップル製端末を利用するユーザーがAppleマップのアプリを立ち上げて、経路を検索した回数などの情報を元にして、すでに集計されているデータと照らし合わせながら生成したものであると説明されています。
Appleマップは、ユーザーのプライバシーを保護することを最優先に設計されているため、データの集計を行う際にはユーザーのApple IDとの関連付けは行いません。また、ユーザーの移動に関する履歴データも保存せず、移動傾向を集計するため一時的に使われたあとは速やかにデータを消去する仕組みとしています。アップルがユーザーの移動や検索に関わる情報を保有することもないといいます。
マップのアプリでは、周辺の食料品店や病院などを優先的に表示
このほかにも、iPhoneユーザーがウイルス対策に必要な情報へ素速くアクセスできるよう、現在Appleマップアプリを開くと、検索した場所の近隣にある食料品店やデリバリーフードの店、公園、病院などの医療サービスを提供する機関が優先的に表示されるようになっています。
日本国内でも、全国を対象地域とした緊急事態宣言が発出されているため、4月下旬から5月6日まで続く大型連休期間中は自宅で過ごすことが求められています。身のまわりの最低限度の利便性を確保するためにも、Appleマップの機能はぜひ上手に活用したいものです。