トヨタはこのほど、開催中止となった「第90回ジュネーブ国際モーターショー」にて披露する予定であった新型車「ヤリスクロス」を世界初公開した。主力コンパクトカー・ヤリスの資質を継承する新たなSUVとして、日本では2020年秋、欧州では2021年半ばの発売を予定している。
ヤリスは、コンパクトカーの世界標準をつくろうとの気概のもと、1999年のデビュー以来、同社のコンパクトカーの主力モデルとして、グローバルでは累計約871万台(2020年3月末時点)を販売している。最新モデルは、走る楽しさに加え、最新のハイブリッドシステムによるクラス世界最高レベルの低燃費、先進の安全・安心技術を装備。コンパクトカーの域を超える新世代コンパクトカーとして、2019年10月に世界初披露した。
今回初公開となったヤリスクロスは、ヤリスブランドで築いてきた「走る楽しさへのこだわり」「クラスを超えた質感」を受け継ぎつつ、都市型コンパクトSUVを再定義することを目指して開発したという。
ヤリスと同様のコンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)と、一新したハイブリッドシステムの採用などにより、高次元の基本性能と環境性能を実現。また、取り回しの良いボディサイズと、居住性や荷室空間といったSUVらしいユーティリティ性能を両立した。エクステリアデザインは、シンプルながらも、SUVならではの“ロバスト"(頑強さ)を表現。インテリアデザインも、ワンクラス上の質感と居心地の良さが感じられる造形とした。
なお同車は、日本市場向けにはトヨタ自動車東日本、欧州市場向けにはフランス工場での生産を予定している。