東京メトロは23日、新型コロナウイルス感染症の感染予防に向けた取組みを紹介するとともに、2月10日以降の利用状況についても公開した。

  • 感染予防に向けた対策として、駅構内でアルコール消毒液を用いた清掃などを実施している

  • 東京メトロにおける終日の利用状況の推移(定期・定期外合計)

終日の利用状況に関して、2月10~14日は前年比99%だったが、3月2~6日は前年比81%、3月30日から4月3日までは前年比62%、4月6~10日は前年比44%、4月13~17日は前年比31%にまで減少している。とくに朝ラッシュ時間帯の利用が減少しており、テレワークやオフピーク通勤・通学などの効果が表れていると説明する。

東京メトロは新型コロナウイルス感染症の発症例の増加等を受け、利用者や社員に対して感染予防に向けた取組みを行っている。利用者の感染予防に向けた取組みとして、全駅事務室に利用者用のアルコール手指消毒液を設置するほか、駅構内・車両内清掃時にアルコール消毒液を用いた清掃を行い、全車両で窓開けや空調を用いた車内換気も実施する。全駅全箇所のトイレに石けんを設置し、ウイルス拡散を防止するため、トイレのハンドドライヤーは使用中止とする。

  • 車内窓開けポスター

駅構内放送や車内放送、公式サイト、デジタルサイネージで時差通勤・通学とテレワークへの協力を呼びかけ、咳エチケットや手洗いなどの感染症対策に関するポスターを改札等に掲示。一部駅のインフォメーションカウンター(IFC)に飛沫感染防止対策のビニールシートを設置するほか、定期券うりばに並んだ利用者同士の間隔ができるような目安を足もとに明示する。定期券の払戻しを緊急事態措置終了日の翌日から1年間可能にする取組みも行う。

社員の感染予防対策として、全社員にマスク着用を指示し、石けんを用いた手洗い・うがいを徹底する。現業社員は通常運行を維持した上で、鉄道運行に支障の生じない範囲内で在宅勤務を行うこととし、本社社員についてはテレワーク用のPCの増備に加え、テレビ会議システムも活用することで出社人数の抑制に努める。

  • 飛沫感染防止対策のためのビニールシートを設置

  • 駅構内デジタルサイネージでの呼びかけ

その他、学校の休校などで家庭で過ごす時間が長くなったこどもたち(小学生以下)を対象に、ウェブ上での学習支援イベント「おうちでメトロ学び隊!」を5月10日まで実施予定。東西線妙典駅近くの高架下で営業するアウトドアフィットネスクラブ「greener(グリーナー)」にて、誰でも無料で参加できるオンラインヨガレッスンも行う。