米Facebookは4月22日 (現地時間)、子供向けメッセンジャーサービス「Messenger Kids」の提供を日本を含む70カ国以上に拡大した。同サービスの対象年齢は6〜12歳。保護者による管理の下で、子供が友達とつながり、ビデオチャットやメッセージング、ステッカー、GIF、絵文字といったFacebook Messengerと同じコミュニケーション機能を利用できる。
Facebookは、ソーシャルメディアサービスを使い始められる年齢 (Facebookは13歳以上)に達する前の子供達が、正しいソーシャルメディアの使い方を保護者と共に学べるツールとしてMessenger Kidsを用意した。2017年に米国で提供を開始、2018年にカナダ、ペルー、メキシコに拡大した。サービスの利用を保護者が管理できるペアレンタルコントロール機能を揃えており、広告は表示せず、アプリ利用の履歴や個人データの収集もしない。新型コロナウイルス (COVID-19)の影響による休校が長引く中、Messenger Kidsは、子供たちが安全に友達とつながれる方法を探す保護者の「新たな選択肢になる」としている。
同社はまた、Messenger Kidsに追加する3つの新機能を公表した。1つは「Supervised Friending」。子供の独立心を養えるようにしてほしいという保護者からの要望に応えて、コンタクトの招待と承認を全て保護者が行うのではなく、子供が自身で承認、拒否や削除できるオプションを設けた。子供の友達づくりのアクションは、Messengerを通じて保護者に通知され、最近のアクティビティをログで確認することも可能。子供のコンタクトはダッシュボードを通じて保護者が管理できる。
2つめはグループ機能。学校のクラスやクラブ活動などを通じて、子供は自分のコミュニティを作っていく。そうしたグループの広がりが反映されるように、学校の先生やクラブのコーチといったグループの責任者に、保護者が友達を承認するのと同じ権限を与えられるようにした。Supervised Friendingとグループ機能は22日に米国でロールアウトを開始、他の国に順次展開する計画だ。
3つめは子供達が友達を見つけやすくするオプション。一般向けのMessengerと違って、つながりが厳しく制限されているMessenger Kidsでは「子供の友達を見つけるのが難しい」という声が利用者から上がっていた。そこで、子供のコンタクトの友達やその保護者、保護者のFacebookの友達の子供、保護者がMessenger Kidsアプリをダウンロードするように招待した人の子供などに、子供の名前とプロフィール写真が表示されるオプションを設けた。現時点で提供は、米国、カナダ、ラテンアメリカとなっている。