きょう18日にスタートする、歌手の安斉かれんと俳優の三浦翔平がW主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『M 愛すべき人がいて』(毎週土曜23:15~)。本格的な演技初挑戦となる安斉の“アユ”ぶりに、ぜひ注目してほしい。

  • 『M 愛すべき人がいて』に出演する安斉かれん

■カリスマ音楽プロデューサー“TK”も登場

歌姫・浜崎あゆみが誕生するまで、そしてそこに秘められた出会いと別れを描いた話題作『M 愛すべき人がいて』(小松成美著・幻冬舎刊)が原作の同ドラマ。

本作にて、安斉はのちに「平成の歌姫」と呼ばれ、女性たちのカリスマとして君臨することになるアユを、三浦はレコード会社「A VICTORY」を設立したプロデューサー・マサをそれぞれ演じる。

「芸能界で成功して、家族に楽をさせたい」と夢を抱き、地元福岡から上京してきたアユ。しかし、なかなか芽が出ず、高校に通いながらエキストラのような仕事をこなす日々が続く。

一方のマサは、カリスマ音楽プロデューサー“TK”こと輝楽天明(新納慎也)が売り上げを一手に担う「A VICTORY」の現状に危機感を覚え、「自分のプロデュースしたアーティストを次世代のスターにしてみせる」と決意。六本木のディスコ「ベルファイン」のVIPルームに陣取り、金の卵はいないか目を光らせていた。

そんなあるとき、歌手を目指す高校の同級生に連れられてベルファインにやってきたアユは、マサと運命的な出会いを果たすのだが――。

  • 安斉かれん(左)と三浦翔平

■一癖も二癖もある登場人物たち

見どころは、何と言ってもアユを演じる安斉の演技だ。舌足らずなしゃべり方はどことなく“アユ”を彷彿(ほうふつ)とさせ、途中インサートされる「歌姫」として成功を収めた後のコンサートシーンなどは、アユそのものだ。今作で本格的な演技に初挑戦するという安斉が、物語を通してどれだけ女優として成長し、また、どれだけ今以上にアユを憑依(ひょうい)させられるのかに期待していきたい。

加えて、田舎から上京したばかりで垢ぬけない女子高生のアユが、どのようにして、自分の手腕に絶対の自信を持つマサに「5万人の心を揺さぶる」才能の片鱗を感じさせたのかも、第1話における注目ポイントの1つだ。

そのマサに特別な感情を抱き、アユの邪魔をする謎めいた眼帯の秘書・姫野礼香(田中みな実)をはじめ、マサを献身的にサポートする部下・流川翔(白濱亜嵐)、自分の存在を脅かすマサの存在を認められず、あの手この手で妨害工作を図る「A VICTORY」代表取締役社長・大浜(高嶋政伸)など、一癖も二癖もある登場人物たちも物語を盛り上げる。

劇中では90年代前半~中頃の世界観を忠実に再現。ディスコファッションにルーズソックス、ストラップだらけのケータイ電話など懐かしの光景があふれ、ディスコでは若者たちが「EZ DO DANCE」「BOY MEETS GIRL」に乗って踊っている。

今後繰り広げられるアユとマサのジェットコースターのようなラブロマンスに、当時を知る人たちが思わず懐かしくなるような風景と音が、彩(いろど)りを加えてくれそうだ。

  • 田中みな実(左)と三浦翔平

(C)テレビ朝日/ABEMA