オウルテックは4月15日、完全ワイヤレスイヤホンながら有線接続としても使える「KPro01」の一般販売が決定したと発表。価格はオープンプライスで、店頭価格は標準セットが税込21,780円前後、標準セットにシルバーケーブルも追加したセットが同25,080円前後を見込む。発売日については現時点では未定だが、決まり次第改めて告知するという。
【4月25日追記】アナウンスボイスに関する情報を追記しました。
声優でオーディオマニアとしても知られる小岩井ことりが企画・開発に携わったイヤホン。完全ワイヤレスだが、付属のケーブルをつなぐと有線イヤホンとしても使えるのが特徴だ。
ワイヤレスイヤホンで音ゲー(音楽ゲーム)で遊んだり動画を見たりすると、映像に対する音の遅延が気になることがある。オウルテックでは、「遅延のない有線イヤホンとしても使える完全ワイヤレスイヤホン」をコンセプトにKPro01を開発。小岩井ことりは、有線と無線の接続が切り替えられるという製品構成の提案から、サウンドのチューニング、デザイン策定まで、幅広く関わっているそうだ。
製品化に向けた資金集めをクラウドファンディングサービスのMakuakeで2月から実施しており、募集開始からわずか45分で目標金額の300万円を大幅に超え、1,000万円を突破。オウルテックは「好評をいただいていると判断し、一般販売を決定した」としている。なお、4月29日まで支援を受け付け中で、4月25日時点では7,500万円以上を集めている。
【小岩井ことり氏のコメント】
KPro01への反響の大きさに驚いております。クラウドファンディングで300万円という大きな金額を達成できるのだろうか......と本当に不安だったのですが、15倍を超える支援をいただけました。皆さまのおかげです。ありがとうございます。
KPro01は、自分の経験や人からの相談を元に、「自分自身が欲しいもの」を目指した成果です。
ワイヤレスイヤホンは、音が途切れることがあったり、ゲームや動画視聴の時には遅延が気になってしまいます。しかし、現在の技術では途切れや遅延を完全になくすのは難しいようです。
そこで、ワイヤレスイヤホンなのにケーブルを挿せて、有線イヤホンにもなる製品があったら便利だな~と思いつきました。
KPro01が皆さまの毎日をもっと快適にするお手伝いができたら嬉しいです。
イヤホン本体には、6mm径のダイナミック型ドライバーを搭載。「音ゲーを気持ちよくプレイできるよう、ドラムのキックの厚みやハイハットの抜けの良さに注目したチューニングを施した」という。
Bluetoothチップにはクアルコム「QCC3020」を採用し、アンテナ設計を最適化して安定した通信が可能。コーデックはSBC、AAC、aptXをサポートする。内蔵バッテリーで約5~8時間連続再生が可能で、充電時間は約2時間。
さらに、小岩井ことりのほか、声優の平山笑美、桐谷蝶々、郁原ゆう、渡部恵子、大関英里のアナウンスボイスが実装されることが「春のヘッドフォン祭2020 ONLINE」の中で発表された。いずれも「アイドルマスター ミリオンライブ!」シリーズで活躍しており、クラウドファンディングサイトでは熱心なファンの支援が加速しはじめているようだ。
有線にも無線にもなるイヤホン「KPro01」
— 小岩井ことり (@koiwai_kotori) April 25, 2020
アナウンスボイスに
平山笑美さん、桐谷蝶々さん、郁原ゆうさん、渡部恵子さん、そして大関英里さんの実装が決定しました!
クラウドファンディング終了まであと4日!お買い逃しなく!https://t.co/nwgT7gSrGh
このあともヘッドフォン祭りよろしく!#hpfes pic.twitter.com/QZctw2BCZI
ハウジングの形状にはカスタムIEM(イン・イヤー・モニター)風のデザインを採用。表面にはナノコーティング塗装を施して耐水性を高め、多少の雨やエクササイズ時にも安心して使えるとする。
そのままで完全ワイヤレスイヤホンとして使えるだけでなく、カスタム2ピン端子を備え、付属のUSB-Cケーブル(長さ1.2m)をつないで有線で音楽を聴くこともできる。このUSB-Cケーブルで内蔵バッテリーの充電も行える。再生周波数帯域は20Hz~20kHz、インピーダンスは16Ω。S/M/Lの3サイズのイヤーピースや、専用ポーチが付属する。
なお、シルバーケーブルセットに同梱のシルバーケーブルは長さ1.2mで、導線に銀メッキ銅を採用した3.5mmステレオミニ仕様。単品販売も行い、価格はオープンプライスで、店頭価格は税込6,028円前後を見込む。ほかにも、KPro01専用ポーチの単品販売も行い、店頭価格は税込2,728円前後を見込んでいる。