ビズヒッツは4月10日、「コミュニケーションが苦手な人におすすめの仕事」に関する調査を発表した。調査は2020年3月、全国の男女1,000人を対象にインターネットで行われた。
調査結果は以下の通り。コミュニケーションの苦手な人が「仕事上のコミュニケーションにおいてどんなときに苦痛を感じるのか」尋ねると、「電話の取次ぎ・応対」(258人)、「世間話」(244人)、「上司への報告・相談・質問」(189人)、「ランチ・休憩時間・飲み会」(177人)、「顧客対応・接客」(147人)、「人前で話す(会議・プレゼン・朝礼)」(66人)、「仕事上の会話」(59人)、「挨拶」(22人)、「仕事の引継ぎ」(18人)、「後輩の指導」(10人)という結果だった。
そして、電話の取り次ぎ・応対に関するコメントでは「会社名や名前を聞き取れなくて焦る」、「言葉遣いや敬語に自信がない」、「クレームの電話が怖い」、「電話への苦手意識が強くとにかくつらい」などがあった。
また、世間話に関するコメントでは「仕事の話は何とかなるけど世間話は何を話せばいいか分からなくなる」、「うまく相槌を打てているか不安になる」、「プライベートに踏み込まれるのが嫌」などの声があった。
続けて、「コミュニケーションが苦手な人におすすめな仕事は?」と聞いたところ、「工場・倉庫での作業」(381人)、「在宅ワーク」(210人)、「IT関係(エンジニア・プログラマー・システム開発)」(88人)、「データ入力」(81人)、「ドライバー(宅配業や長距離トラック)」(75人)、「清掃」(51人)、「一般事務」(48人)、「You Tuber・ブロガー・アフィリエイター」(26人)、「職人系」(23人)、「警備員」(19人)となった。
なお11位以下は、「コールセンター」(18人)、「スーパーの品出し」「農業」(16人)、「新聞配達」(15人)、「経理事務」(14人)となっている。
そして、各仕事のお勧めする理由について、工場・倉庫の作業では「会話は朝の挨拶程度で、作業も覚えたら一人で黙々とできる。電話対応や外出がない職場で働くのが一番続く」(30代男性)、「人とのやり取りよりも、仕事の正確さや丁寧さが評価される」(30代女性)などがコメントされた。
また、在宅ワークについては「人に直接会わずに仕事ができる。文字の会話なら返答に時間をかけられるので、自分のペースで会話が成り立つ」(20代女性)、「コミュニケーションはスカイプとメールがメインで言葉を発することがない」(20代男性)、「他人との会話で落ち込んだり変な神経を使うことがなく、ストレスがない」(30代女性)という声が寄せられた。
さらに、IT関係については「与えられた仕様通りにプログラミングすることが主な業務で、パソコンに向かう時間が大半なので、コミュニケーションが苦手でもやりやすい」(40代男性)、「システムエンジニアの人はコミュニケーションを取るのが苦手・嫌いな方も多いので、同じような感覚の人と仕事ができる」(20代女性)などがコメントに見られた。
そして、ドライバーや清掃については「他の仕事に比べて圧倒的に人と接する機会が少なく一人の時間を多く取れる」(20代女性/長距離ドライバー)、「誰ともチームを組まなくてもでき、変な気を遣う事もなく快適。自分の良さ(仕事だけに集中する、真面目にやる)を活かせることで、貴方は評判が良いと言われとても嬉しい」(40代女性/清掃)などがあった。
調査結果に対して、心理学・コミュニケーション学の専門家である晴香葉子氏は「コミュニケーションに苦手意識があっても、仕事や職種を選ぶことで、過度なストレスもなく、自分らしく、やりがいをもって働くことは十分に可能なのだと思います」とコメントする。