冬生まれ娘と1ヵ月の里帰り後に自宅に戻り、いざ赤ちゃんとの新生活がスタート。振り返るとそのころの私は、何かと検索したり、オロオロしたりと、心配性で肝小さめな新米ママだった。桜が咲き、春の兆しが見えてきたころのてんやわんやなお散歩のお話。
ベビーカーも組み立てたし、そろそろおでかけもしてみたい。でもどこに行けばいいのやら。というか、こんなにフヨフヨな赤ちゃんを、外に連れて行っていいの?ママ友できるの?そもそも何時に赤ちゃんって出かけるの?しかし日光に当てたいし、刺激も与えたい。ここは勇気を出して、組み立てたばかりのベビーカーに恐る恐る乗せてみる。ベビーカーのシートベルトが心もとない気がしてしょうがない。
自宅から出て、最初の試練は段差。ガッタンとなると、小さな小さな娘はやや前後にずり動く。でもなんだか楽しそうだ。よしよし……と家の前の歩道に出ると、初めて気づく歩道のコンクリートのガタガタっぷり。ガタガタするコンクリートに娘の体も揺れる。これは揺さぶり行為にならないのだろうか、と新米ママは度を超えた心配性っぷりを発揮する。たまにスーッと進めるコンクリートの質感になると、ああ、街を進みやすくしてくれてありがとう、でもいっそ街全部この質感にしてください、と、誰に対してなのかわからない感謝と願掛けをする。でも本人はガタガタ道が心地よいらしく、よく寝てくれた。さらに気になったのは、車通りの多い道の排気ガス。ちょうど娘の顔の高さに排気の位置があることを知る。生まれたての綺麗な肺に煙たい空気を吸わせたくない。我が家の周りは何でこんな子育てに優しくないんだ!初めてのおでかけは思いがけないバリアを感じ早々に帰宅した。