インターネットでWEBサイトに直接アクセスするとき、何気なく利用している「news.mynavi.jp」などの文字列。アドレスを意味することは確かですが、実際にはこの文字列でWEBサイトに接続しているわけではありません。
スマートフォンやパソコンは、「TCP/IP」という約束事(プロトコル)に基づき通信を行います。TCP/IP では、通信する双方が「IPアドレス」という32ビットの数値(IPv4の場合)を目印にするため、そのままでは通信できません。
そこで必要になるのが、「DNS(Domain Name System)」と呼ばれる名前解決のしくみ。アドレスに含まれるドメイン名部分(この例では「news.mynavi.jp」)を「DNSサーバ」に問い合わせ、WEBサーバの本当の住所である「IPアドレス」に変換してもらうことで、アクセスを可能にしているのです。
このDNSサーバは、モバイル回線ではキャリアが指定するものが使用されます。Wi-Fiの場合は、スマートフォン/パソコン側で指定できますが、設定を変更しないかぎりルータ/Wi-Fiアクセスポイント側で指定されたもの(契約しているプロバイダのDNSサーバを使うことが一般的)を使用します。
Android 9(Pie)で追加された「プライベートDNSモード」は、モバイル回線でも任意のDNSサーバを利用可能にする機能です。「Google Public DNS」(IPアドレスは「8.8.8.8」)や「1.1.1.1 for Families」(IPアドレスは「1.1.1.1」)といった高速性をうたうDNSサーバを指定すれば、名前解決にかかる時間が多少なりとも短縮されるかもしれません。
設定はかんたん、Android 9以降の端末で『設定』→「ネットワークとインターネット」→「詳細設定」→「プライベートDNS」の順に画面を開き(端末により多少異なります) 、DNSサーバのIPアドレスを入力し保存すればOKです。前述した「8.8.8.8」か「1.1.1.1」で試してみては?