米インテルは現地時間4月7日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた技術支援として、5,000万ドルを拠出すると発表した。先に発表されている、危機的状況にある地域コミュニティー支援を目的とした1,000万ドルの寄付に続くもので、患者の治療に用いられる技術や科学研究の加速、教育現場におけるオンライン学習環境の整備に用いられる。
5,000万ドルの拠出の内、約4,000万ドルで「インテル COVID-19 対策・準備イニシアチブ（Intel COVID-19 Response and Readiness Initiative）」と「インテル オンライン学習イニシアチブ（Intel Online Learning Initiative）」を設立する。
前者は顧客やパートナーによる診断や治療、ワクチン開発を、AIや高性能コンピューティングで支援するもの。またヘルスケアや生命科学分野において技術的イノベーションを推進してきた同社の実績を活かし、今後のパンデミックに備えて業界アライアンスの設立をサポートすることで、新型コロナウイルスや今後のパンデミックに備えていくという。
後者は教育に特化したNPOや企業パートナーと協力することで、技術的支援が必要な生徒にデバイスやオンライン学習の機会を提供するもの。支援活動は米国全土を対象に最も緊急性の高い地域ですぐに開始され、その後対象を世界中に拡大していくとする。
さらに、外部パートナーや同社社員主導で行われるプロジェクトにおいて、喫緊の需要を満たすべく約1,000万ドルを配分する。支援の一例として、ダイソン及び医療コンサルタント会社と協力し、イギリス政府の支援要請を受けて開発が進められた人工呼吸器「CoVent」に使われるFPGAを供給しているという。
同社はその他の支援活動として、これまでに医療従事者に100万個の手袋やマスク、機器の提供をはじめとし、Intel Foundationから地域コミュニティ支援のために600万ドルが寄付され、世界中の拠点から集まった400万ドルの寄付が行われている。
