Siriといえば音声アシスタントを連想しますが、それだけではありません。確かに、登場したてのSiriは人間の声を聞き取り命令として実行することに終始していましたが、iOS 13の現在ではユーザの動き/操作を学習し、そこから必要な情報を推測するAI(人工知能)機能も含みます。
呼び出す手段も声とはかぎりません。Siriは送受信したメールの内容を自動的に分析しており、「連絡先」アプリに未登録の人物でも名前を検索すれば、電話番号やメールアドレスがわかる場合もあります。これまでのアプリの起動回数をもとに、これから起動されるであろうアプリを推測し表示する機能まで用意されています。
それらのAI機能は、「Siriからの提案」として表示されます。ホーム画面の中ほどを下方向へ向かってフリックすると、Spotlight検索バーが現れますが、その下に表示されるアプリアイコンとアプリの処理(ショートカット)は、Siriが学習した結果なのです。
とはいえ、「Siriからの提案」が必ずユーザの期待に応えるとはかぎりません。効率化のため表示されるアプリやショートカットは、見当外れで役立たないこともありますし、誤操作につながるのでむしろ表示されないほうがいいという意見もあるはずです。
そんなときは、「Siriからの提案」を表示しないよう設定しましょう。「設定」→「Siriと検索」の順に画面を開き、「検索の候補」スイッチをオフ(緑→白)にすれば、以降Spotlight検索バーの下にSiriからの提案が表示されなくなります。SiriのAI機能そのものが無効になるわけではなく、前述した「連絡先」アプリでの検索など他の場面では変わらず利用できますから、気軽に使いましょう。