エアトリはこのほど、「自動運転」に関する調査を実施し、結果を公表した。同調査は2019年12月22日〜12月25日、20代以上の男女1,086名を対象にインターネット調査にて行った。
「自動運転実現へ向け、開発が進められている事を知っていますか?」という問いに対して、「知っている」と回答したのは96.2%となり、日本において自動運転はすでに現実的なものとしてほとんどの人に認識されていることがわかった。
「自動運転が実現したら、乗ってみたいですか?」と聞いた。61.5%が「乗ってみたい」と回答した一方で、「どちらでもない」が24.7%、「乗りたくない」も13.8%と一定数存在した。「どちらでもない」「乗ってみたくない」と回答した人に理由を聞いたところ、「車を運転する楽しみがなくなってしまう」ことや「安全性に対する不安」の声が多く聞かれた。また、「乗ってみたい」と回答した人の中には運転サポートではなく、常にシステムがすべての運転操作を実施する状態を希望している人も多く見受けられた。
Q.「乗ってみたい」と答えた人の理由
・「高齢となり、自分で運転できなくても思ったところへ行けることは素晴らしい」(70代・男性)
・「免許持っているけどペーパードライバーだから」(40代・女性)
・「自分自身、運転能力の低下を感じているが、公共交通のない地域に住んでいるので車を手放す事が難しいのでより安全に運転できるならば、乗ってみたい」(60代・女性)
Q.「どちらでもない」「乗ってみたくない」と答えた人の理由
・「自動化され安全性が高まるならそれも良いが、運転する楽しみも捨てがたい」(60代・男性)
・「現在報じられている自動化の内容は中途半端で、事故に際しての責任所在(運転者?自動車のシステム?)が曖昧になると思う。自動車会社のコマーシャルでハンドルから手を放して運転する場面もあるが、手放し運転をも推奨し認めるような風潮には大反対です。運転免許不要な完全自動化まで、不完全な自動化は止めて欲しい」(70代・男性)
・「運転に緊張感はつきもので、自動化されると緊張感とか人間として必要な感覚が損なわれる懸念がある」(50代・女性)
「自動運転に期待するものは何ですか?(複数回答可)」に対しては、もっとも多かった回答が「交通事故の減少」(77.2%)、2位以降には「高齢者の移動負担の軽減」(70.9%)、「運転負担の軽減」(61.5%)が続いた。
「自動運転に対して不安に感じる事は何ですか?(複数回答可)」に関しては、最多は「自動運転機能の誤作動」(83.1%)、続いて「交通事故発生時の責任の所在」(68.8%)、「人の運転技術低下」(53.9%)、「車両価格が高くなる」(51.6%)までが過半数となった。一方、「不安に感じることはない」と回答したのは1.4%にすぎず、大半の人が自動運転に対して何らかの不安や懸念を抱いていることがわかった。
「自動車以外で自動運転が普及してほしい乗り物は何ですか?」との問いには、電車と比べて定刻からずれることも多い「路線バス」(41.1%)が1位、続いて日常的に利用する人が多い「電車」(37.0%)が2位に入った一方で、3割は「自動運転をしてほしいものはない」と回答。自動運転が実現するまでには技術の進歩の他に、安全性の周知も重要な課題となりそうな結果となった。