ハーマンインターナショナルは、JBLブランドのコンパクトなモダン・クラシックスピーカー「L82 Classic」を5月中旬に発売する。価格はペアで税別250,000円。

  • JBL L82 Classic

    「JBL L82 Classic」(中央)を、別売の専用スタンドに載せたところ。左は既存の「JBL L100 Classic」

L82 Classicは、JBLブランドから1970年代に発売された銘スピーカー「L100 Century」をオマージュし復活させた「L100 Classic」(2018年発売)の弟分にあたる、2ウェイ・正面バスレフのブックシェルフスピーカー。1月の「CES 2020」などで実機が展示されており、今回、国内での発売時期と価格が決まった。

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    JBL L82 Classic

L100 Classicの魅力をコンパクトなボディに凝縮。「アイコニックなデザインはそのままに、長年のスピーカー開発で培われた最新技術と音響設計を惜しみなく投入した。エンクロージャーを小型化することで、設置性の自由度が格段に向上。リビングルームや書斎など、上質な音楽がいつでもそばにあるミュージックライフを提供する」としている。

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    L82 Classic(左)とL100 Classic(右)のサイズの違い

低域用のウーファーには、L100 Classicで採用していた「JW300PW-8」をダウンサイジングし新開発した、8インチ(200mm)径ユニット「JW200PW-6」を搭載。コーン紙にはJBL伝統のホワイトカラーのピュアパルプコーンを採用している。高剛性アルミダイキャストフレームが大きな振幅を抑制し、音の立ち上がりなどのレスポンスが向上。ロングボイスコイル設計により「迫力のある低音を再生できる」とする。

「JBL伝統の明るく伸びやかなサウンド」のために、高音域用にはL100 Classicと同じ1インチ(25mm)径ピュアチタン・ドームツイーター「JT025Ti-4」の最新バージョンを搭載。ショートホーンタイプの大型フェイスプレートとフェイズプラグを組み合わせ、「現代のワイドレンジな高解像音源も余すことなく、そのポテンシャルを引き出すことが可能な音響特性を確保した」という。

適切なエネルギーバランスで音楽を再生するために、高品位なネットワーク回路を採用。高音域用連続可変アッテネータを備え、部屋の特性や好みに合わせたサウンドの微調整が行える。

上位モデル譲りの堅牢なキャビネットにユニットをマウント。バスレフポートはキャビネット内外の開口部に大きなフレアーを設け、大振幅時における風切り音(ポートノイズ)を抑制する。これを前面に設置することで、スピーカーの周囲に壁などの障害物があっても、音質への影響を最小限に抑える。

耐候性を高めた新設計のQuadrex Foamフロントグリルを同梱。カラーはブラック、オレンジ、ダークブルーの3色が選べる。グリルは単品発売も行い、追加購入することで手軽にイメージチェンジが楽しめる。価格はペアで税別20,000円。

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    Quadrex Foamフロントグリル。カラーはブラック、オレンジ、ダークブルーの3色

また、L82 Classic専用にデザインされたスチール製スタンド「JS-80」(ペアで税別30,000円)も用意。仰角を付けることでツイーターの指向性軸をリスニングポジションに向け、周波数レスポンスと音像、音場の再現性を最適化できる。

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    ブラックのグリルを装着したL82 Classicを、専用スタンドに載せたところ(中央)

スピーカーの再生周波数特性(-6dB/無響室特性)は44Hz〜40kHz。クロスオーバー周波数は1.7kHz。出力音圧レベル(2.83V/1m)は88dB。公称インピーダンスは8Ω。推奨アンプ出力(RMS)は25~150W。グリルを含む本体サイズ/重さは281×315.5×473mm(幅×奥行き×高さ)/13.2kg。

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    CES 2020にあわせて開催されたハーマンインターナショナルの展示会において、L82 Classic(左右)をARCAMのオーディオ機器(中央)と組み合わせて試聴した。Spotifyの音楽を聞くと、圧縮されたストリーミング再生音源とはとても思えないほど、パワフルでしっかりしたサウンドが楽しめた