iCloudには、「iCloud Drive」と呼ばれるオンラインストレージ(任意の書類を保存できるクラウド上の領域)が用意されています。Apple IDを持つすべてのユーザに割り当てられる「iCloudストレージ」と混同されがちですが、iCloudストレージは写真やメール、バックアップなどiCloudのいろいろなサービスに使われる保存容量全体のことで、iCloud Driveはそのサービスのひとつです。
iCloud Driveでは、iCloudストレージ上の領域に書類(ファイル)を保存できます。同じApple IDでサインインしたiPhoneやiPad、MacやWindowsパソコンからアクセスし、書類を最新の状態に保つことができます。
「iCloud Drive フォルダ共有」は、そのiCoud Drive上に作成したフォルダに自分以外のユーザがアクセスできるようにする機能です。パソコンのWEBブラウザでiCloud Drive(icloud.com/iclouddrive/)にアクセスして共有したいフォルダを選択、ツールバー上にある「ユーザを追加」ボタンをクリックします。現れた「人を追加」ダイアログで「メールを送信」または「リンクをコピー」をクリック、参加依頼を送信すれば共有が開始されます。
この「iCloud Drive フォルダ共有」を利用するメリットは、共有したい書類を特定のフォルダに保存するだけで参加メンバーへ渡せるということです。ほかの人と共有したい書類があるときには、メールやSNSのメッセージへ添付することが一般的ですが、必要が生じたつど送信しなくてはなりません。フォルダ共有では相手にフォルダへアクセスしてもらえばいいので、手間がかかりません。必要な書類はiCloud Driveに置いておくからね、と参加メンバーに伝えるだけでいいのです。
iOS 13.4では、「ファイル」アプリからiCloud Driveの共有フォルダにアクセスできるようになりました。特定メンバーでつねに共有したい書類がある場合は、「iCloud Drive フォルダ共有」の活用を検討してみては?