中国のゲーム周辺機器メーカー、GameSirの「GameSir F4 Falcon Mobile Gaming Controller」はスマートフォン用コントローラー。製品にはバッテリーを内蔵していますが、Bluetooth接続機能は搭載されていません。電気(バッテリー)は、実はほかのことに使うのです。

注意:スマートフォン用コントローラーは多くのオンラインゲームで「ハードウェアチート」として、利用を制限・禁止されていることがあります。本製品は、プレイするゲームの規約を確認したうえでご利用ください。
  • GameSir「GameSir F4 Falcon Mobile Gaming Controller」3,999円(Amazonにおける税込販売価格)

  • パッケージには、本体以外にUSBケーブルと説明書類が同梱されています

ファルコン(鷹)のようなデザイン

「Falcon(鷹)」というネーミングはその独特な形状から名付けられています。折りたたんでいる状態は休息中、展開している状態は獲物を追跡する鷹をイメージしてデザインされたそうです。

  • 左が表面、右が裏面。ちなみに折りたたんでいる状態では実測約44×82×28mm(幅×奥行き×高さ)と非常にコンパクトになります。重さは実測49.2gです

  • 開くと横幅は実測約141mm。たしかに鷹をイメージさせる精悍なデザインです

  • でも、個人的には鷹というより「使徒」に見えますね

静電気を発生させてタッチ操作

よくある静電容量式のスマートフォン用コントローラーは、L・Rレバーを引くと、画面上のボタンが物理的にタップします。仕組みとしてはシンプルですが、ストロークが長めで、クリック感もよくありません。

その点、GameSir F4 Falconは画面上に金属接点を接触させておき、L・Rボタンを押すと静電気を発生させることでタッチ操作を実現します(内蔵バッテリーはこのため)。レバーではなくボタンなので、ゲーム専用機のコントローラーと遜色ないショートストロークとクリック感が与えられていることが特徴です。

  • 展開した状態で裏から見ると、画面にかぶさる部分に金属接点が設けられていることがわかります

  • 上には、L・Rボタン、後述するTURBOボタン、そして充電用のUSB Type-C端子が用意されています。各ボタンは最大500万回の寿命を保証するためのテストが実施されているとのことです

  • スマホに装着する部分は弾力性が持たせられており、スマホの厚みの差を吸収できる仕様となっています

  • GameSir F4 Falconには電源スイッチはありません。スマホを装着するために下のレバーを広げると自動的に電源が入ります。充電時間は1~2時間で、最大30時間連続使用が可能です

  • スマホに装着するとこのようなサイズ感です。なお「iPhone 11 Pro Max」は、ケースをかぶせた状態でGameSir F4 Falconを装着できませんでした

専用機に劣らぬ3つのメリット

GameSirはBluetooth接続タイプのコントローラーも発売していますが、自己静電発生方式のGameSir F4 Falconには3つの利点があります。

ひとつ目はTURBOボタンの存在。L・Rボタンの内側にそれぞれTURBOボタンが用意されており、そのボタンを押すとノーマル、3連射、6連射、9連射を切り替えられます。これは自己静電発生方式だからこそ実装できた機能です。

  • TURBOボタンは、L・Rボタンそれぞれに用意されています。つまりそれぞれ連射回数を設定できるわけです

  • 消灯はノーマル、緑色は3連射、オレンジ色は6連射、赤色は9連射モードであることを示します

ふたつ目はレスポンスの速さ。Bluetooth接続の遅延が存在しないため、GameSirによればBluetooth接続タイプのゲームコントローラーに比べて4倍のレスポンスを実現しているとのことです。

みっつ目はBluetooth接続、アプリのインストールの必要がないこと。スマホに装着して、ゲームのボタン配置を設定するだけですぐに使えます。iOS、Androidを問わず、ボタン配置をカスタマイズできるゲームであれば確実に使えるというのは大きなメリットです。

  • 正面から見たところ。手の大きい筆者でも問題なく操作できました。すべてのオンラインゲームで使えるアイテムではないですが(ゲームの規約を確認しましょう)、スマートフォンでゲームの操作性を向上してくれることは間違いありません