『GARO -VERSUS ROAD-(ガロ バーサスロード)』とは、2005年に第1作が放映された特撮テレビドラマ『牙狼<GARO>』の最新シリーズである。人間の肉体を食らう邪悪な魔物=ホラーを殲滅する使命を帯びた、ガロの称号を備える"魔戒騎士"の凄絶な戦いを描いた『牙狼<GARO>』は、原作・総監督を務める日本映像界のトップクリエイター・雨宮慶太監督の生み出す独特なビジュアルや、多くの登場人物がうごめき、ぶつかりあうキャラクタードラマなど、多くの魅力を備え、時代設定やメディア(アニメ・ゲームなど)などを変化させながら、バラエティに富んだテレビシリーズと劇場映画が創造された。

  • 松大航也(まつだい・こうや)。1999年生まれ、三重県出身。高校時代『アベンジャーズ』を観て俳優に憧れ、芸能界入り。2017年にテレビドラマ『オーファン・ブラック~七つの遺伝子~』で俳優デビューを果たす。その後も映画『見えない目撃者』(2019年)や舞台、CM、MVなどに出演し、活躍の幅を広げている。撮影:蔦野裕

放送開始から15周年という節目の年・2020年に作られた本作は、これまでの『牙狼<GARO>』シリーズから世界観を刷新し、まったく新しいオリジナルシリーズとなっている。

マイナビニュースでは、放送を迎えた『GARO -VERSUS ROAD-』に強い意気込みをしめすメインキャストたちにインタビューを敢行。今回は主演の大学生・空遠世那を演じる松大航也に登場してもらった。精悍なルックスで強い"目力"を備え、「マーベルコミック(ヒーロー)映画」が大好きだという松大に、今回の新シリーズの見どころや、自身の演じる久遠について、熱く語ってもらった。

――松大さんは、『牙狼<GARO>』シリーズは以前からご存じでしたか。

『牙狼<GARO>』が15年もの間、さまざまな世界観で新しいシリーズが作られ、愛され続けていることは、もちろん知っていました。僕もそうですが、両親も『牙狼<GARO>』が好きだったらしく、僕が『GARO -VERSUS ROAD-』に出演すると決まり、親に報告したときは、僕以上にテンション高めで喜んでくれました。

――主人公・空遠世那役に決まったときのお気持ちは?

『牙狼<GARO>』といえば、素面のアクションがすごいという印象がありました。それだけに、自分はまだまだ経験不足だと思っており、主演と言われても"遠い"話すぎて、すぐには実感がわきませんでした。その後、アクション練習を行ったり、台本をいただいて読んでいくうちに、「おれ、牙狼の主役になったんだな」といった感情がわいてきて、1人になったとき自然にうれしさがこみあげてきました。

――『GARO -VERSUS ROAD-』は従来の『牙狼<GARO>』シリーズと違い、魔戒騎士がガロの鎧を召喚し、ホラーを殲滅する、というストーリーではないそうですね。
そうなんです。僕も最初は主演と聞いたとき「魔戒騎士の役なのかな」と思っていたんですが、空遠はごく普通の大学生という設定で、奇妙なVRゴーグルを手にしたことがきっかけとなり、バーチャル空間の中で命をかけたゲームに臨む……という役柄なんです。

――戦闘訓練を積んだ魔戒騎士ではなく、今の時代を生きる普通の大学生ということで、ホラーが襲いかかったときはどのような戦い方をするのでしょうか。

普通の大学生なものですから、ホラーなんて見たこともないですし、いきなり特殊な状況に置かれたら混乱して、何をしていいかわからないはずですよね。今回はホラーに出くわしたとき、普通の若者ならどんな反応をするのか、という部分を大事にして演技を考えていました。バーチャルの空間で、若い男性だけが100人も集められて、まずはホラーとの戦いを強いられます。こんな状況に置かれたら、周りの人のことなんて考えられないのが普通ですよね。でも、なんとか生き残っていくうちに、環境の異常さも理解できるようになり、それでも理性的な行動を心がけようという姿勢になっていきます。空遠を演じるにあたっては、周囲の人々との関係性を意識して、より"人間らしさ"を出していきたいです。