米Microsoftは3月30日 (現地時間)、サブスクリプションサービス「Microsoft 365」の個人・家庭向けサービスを発表した。4月21日 (日本は4月22日)からOffice 365がMicrosoft 365になる。料金はOffice 365 Personal/ Homeと同じ。シングルユーザーの「Microsoft 365 Personal」が6.99ドル/月、家庭向けの「Microsoft 365 Family」(最大6人)が9.99ドル/月となっている。

すでに企業向けに提供されているMicrosoft 365は、クラウドとAIを活用して生産性を高め、ビジネスパーソンが目標を達成するのに必要なソリューションを提供する。Officeサービスを中心にインテリジェントなクラウドサービス、高度なセキュリティなどがパッケージされたサービスになっている。個人・家庭向けは、PC (Windows、macOS)やモバイル機器 (Android、iOS)を使う人々の毎日の生活をより便利に、クリエイティブに、より安全にするソリューションとして、Office、大容量クラウドストレージ (OneDrive)、セキュリティ、コラボレーションサービスなどを提供する。

  • 個人・家庭向けにもMicrosoft 365

    ビジネスの世界で生産性を向上させてきたサブスクリプションサービスが、プライベートライフを向上させるサービスに

まずは個人・家庭向けOffice 365のサービスを新サービス名で引き継ぐ形でスタートする。Web/モバイル/PCでOfficeアプリを使用でき、OneDrive容量は1ユーザーあたり1TB、Outlook.comストレージは50GB。クラウドサービスと連携するOfficeでは、デザインや文章作成などをAIがサポート。無料で利用できるテンプレート、写真素材、アイコン、フォントなど豊富なコレクションが用意されている。これからMicrosoft 365としての体験を追加していくことになるが、最初のステップとして「Microsoft Teams」の一般向け機能と「Microsoft Family Safety」という新サービスを明らかにした。

Teamsはビジネス分野で急成長しているコラボレーションハブ・サービスだ。Microsoftのコミュニケーションサービスというと「Skype」があり、多くの一般ユーザーに利用されているが、より高度なコラボレーション機能を家族や友達との間でも利用できるようにする。Teamsのチャット機能はメッセージングハブとして機能し、コミュニケーションだけではなく、タスクの割り当てや共有、予定表の編集、ドキュメント共有、オンラインストレージへのアクセスといったことを直接実行できる。旅行や誕生パーティの計画を立てたり、グループで進める宿題やプロジェクト、食料品の買い物リストの共有など、様々なことに活用可能。他にも、位置共有で家族の居場所を確認したり、大切な情報 (パスワード、会員番号など)を安全に保管・共有できるなど、家族や友達とつながり、情報を整理して共有するためのオールインワンソリューションになる。

  • 「Microsoft Teams」と「Microsoft Family Safety」

    コラボレーションハブ「Microsoft Teams」をプライベートでも活用 (左)、「Microsoft Family Safety」でスクリーン時間を管理(右)

Microsoft Family Safetyは、家庭向けのデジタルウェルビーイング機能やセーフティ機能を提供する。モバイルアプリ (Android、iOS)で、Windows PC、Androidデバイス、Xboxのスクリーン時間や使用状況の確認・管理が可能。位置共有に基づいた通知を設定でき、例えば家族が学校や職場に無事に着いたことを通知で確認できる。

Teamsの新機能およびMicrosoft Family Safetyはプレビュープログラムを準備しており、数ヶ月以内にプレビュー版の提供を開始する予定。